上越市五智2の市立水族博物館「うみがたり」でマゼランペンギンのひなが次々と生まれている。うみがたりとしての繁殖シーズンは3回目となる。
同館は全国最多となる123羽のマゼランペンギンを飼育しており、一大繁殖地として知られるプンタトンボ(アルゼンチン)の環境を再現し、繁殖に取り組んでいる。
今年は4月7日に最初の産卵を、5月20日に最初のふ化を確認した。今冬、全国的に鳥インフルエンザが発生し、同館では1月24日から3月29日まで全羽をバックヤードに避難させていた影響で、過去2年間より1カ月ほど遅い繁殖となった。5日現在で8羽のひなが生まれている。
生まれたばかりのひなは全身に黒い羽毛が生え、ふわふわとした外見をしている。親鳥が巣穴の中でひなを守っており、餌は親鳥が一度食べて消化した魚を吐き出して与える。巣穴の中のひなをのぞき見ることは難しいが、耳を澄ませば鳴き声が聞こえてくる。生後1カ月程度で巣穴の出口付近に出てくることが増えるため、かわいらしい姿を見るチャンスとなる。
同館では定期的にひなの体重を量り、成長速度や健康状態を調べている。生後3日のひなは約100グラム。2週間で約800グラムにもなる。2カ月が経過すると巣立ちを迎え、別の場所に移して人間から与えられる餌を食べる訓練などを行う。
3期目グループ名を募集予定
過去2年間で生まれたひなは年度ごとにグループ名を募集し、1期目は「うみりんず」、2期目は「かたりんず」と名付けられた。今年も6月から7月にかけて募集を行い、8月に発表する予定となっている。
ペンギン飼育を担当する篠崎千津子さんは「ひなの姿はなかなか見られないが、のんびり見ているとチラッと見えることも。今しか見られない姿なので、ぜひ遊びに来てほしい」と話している。
親子セット券平日限定販売 子育てシーズン合わせ30日まで
同館はマゼランペンギンの子育てシーズンに合わせ、30日までの平日限定で親子セット券を販売する。大人1人と幼児1人の入館料が通常2300円(税込み)から1950円(同)に割引される。また、幼児が2人以上の場合、2人目からは1人400円で入場できる。チケット購入時に同館ホームページに掲載されている「親子セット券」の画面か、画像を印刷したものを提示する。