【東京五輪】五輪アスリートが組織委に地元住民への保障を〝要請〟「日本の病院は使いません」

関係者全員が選手村から離れずに済ませられるか?

日本国民に迷惑をかけたくない! 2016年リオデジャネイロ五輪男子400メートルハードル4位のトーマス・バー(28=アイルランド)が東京五輪に向けて地元住民への保障を組織委員会に〝要請〟したと英紙「デーリー・ミラー」(アイルランド版)が伝えている。

新型コロナウイルス禍での五輪開催で海外から選手、関係者を含めて約7万人が来日することに日本国民の約8割が大会の中止または延期を望んでいるが、同メディアによると「バーが新型コロナウイルスのパンデミックの最中にオリンピックが医療現場をひっ迫しないという保障を東京の地元住民に与えたいと考えている」という。

バーは「日本人は明らかに多くの外国人、国内に来る外国人に自国の病院が医療を提供しなければならないことを基本的に望んでいません」とし「彼らの懸念は完全に理解できます。私たち(アスリート)の何人かは強引に行動するだろうと私は感じています。組織委員会がすべての選手、スタッフ、全員が文字通りオリンピック村から離れないようにできることを願っている」と訴えた。

組織委員会に新型コロナウイルスのまん延を防ぐため、アスリートの〝徹底管理〟を日本国民に保障するべきという見解で「(五輪が)医療の機会を奪うのではなく、組織委員会が私たちの医療を提供するために地元病院を利用しない。地元の人々の医療機会を阻害するのは良いことではないので、そこで合意ができることを願っています」とコメントした。

密になる選手村での滞在やコンタクトスポーツについてはかねて感染の危険性が指摘されている中、国民の危惧は、その影響で地元住民の医療機会に問題が及ぶこと。それだけにバーは組織委員会の明確な保障が欠かせないというが、多くの国民が納得する形で五輪を開催できるのだろうか。

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