車軸が曲がり、バランスを欠いた山車を直せないか-。
山車を保有する町内会の悩みを、日産自動車の技術開発を担う厚木市岡津古久の日産テクニカルセンターの技術者が“たくみの技”で解決した。
自動車部品用のプレス機を使って精密に修理。同町内会に5月31日に届けた。
平塚市中原3丁目の日枝神社では、毎年9月の例大祭にみこしや5台の山車が出る。江戸時代初期から続く伝統行事だが、同市の中原上宿町内会が保有する山車1台の前輪車軸にゆがみが生じていることに、町内会関係者が3月に気づいた。
山車の車軸は長さ1.4メートルの鋳物製で、左右が均等でなく傾きがあることは分かったが、どう直せばいいのか苦慮した。
思案に暮れた町内会役員らの頭に浮かんだのは、日産が行っている地域貢献活動。町内会の役員に日産テクニカルセンター勤務の竹下敏彦さん(60)がいたこともあり、竹下さんが同センターに相談。
同センターの地域貢献活動として車軸の修理をすることになり、5月の連休明けに車軸がセンターに運ばれた。