F1第6戦アゼルバイジャンGP決勝トップ10ドライバーコメント(2)

 2021年F1第6戦アゼルバイジャンGPの決勝レースで優勝〜5位のドライバーが日曜日を振り返った。優勝〜5位のドライバーはセルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)、セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)、ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、ランド・ノリス(マクラーレン)だ。

■マクラーレンF1チーム
ランド・ノリス 決勝=5位

2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP ランド・ノリス(マクラーレン)

 5位という結果に満足している。いずれにしても、これ以上は難しかったと思う。長いレースになり、中盤はオーバーテイクが難しくて苦戦した。他車のクラッシュもあって、いくつかポジションを上げることができたし、最後のリスタートで2台をかわせたのが大きかった。レース序盤の状況を考えれば、かなりいいリカバリーができたと思う。特に1周目は不運なところもあって、ひどいものだったからね。チームとしても、まずまずのポイントを持ち帰ることができた。次も頑張るよ!

 最後にマンスール・オジェのご家族にお悔やみの言葉を送りたい。今日のこの成績を彼に捧げる。

■スクーデリア・フェラーリ・ミッション・ウィノウ
シャルル・ルクレール 決勝=4位

2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP レース後、健闘を称えあうピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)

 4位は、バクーに到着する前の予想どおりの位置といえるだろうね。今週末、ポールポジションを獲れたことが最初の驚きだった。ふたつめの驚きは、今日、中団のライバルたちがものすごく速かったことだ。

 ポールスタートだったが、上位2チームのマシンにはオーバーテイクされるだろうと思っていたし、実際そのとおりになった。

 1回目のピットストップの後、やれるだけのことをやろうと努力した。最初のセーフティカーの後のリスタートではロックアップしてしまった。フラットスポットがふたつできて、その状態で走り続けたので、本当に難しかった。今日のレースのなかで一番苦労したところだと思う。最後まで走り切れないと真剣に思ったよ。

 赤旗が出た後、表彰台の望みがあると考えた。でも残念ながら成功しなかった。セブ(ベッテル)はすごい仕事をしたね。おめでとうと言いたい。ピエールもそうだ。終盤の彼とのバトルはかなりハードだったよ!

 これからも努力し続け、正しい方向に進んでいく。

■スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ
ピエール・ガスリー 決勝=3位

2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)が3位を獲得

 信じられないような週末だった。FP3でトップになり、予選で4番手、今日は表彰台に上がったんだ。チームの皆のことを考えるととてもうれしい。最高のリザルトだよ!
 最後の2周、シャルルととても激しいバトルをして、この表彰台をつかんだ。だからなおさらうれしい。

 最初から最後まで極限状態で走り続けた。前のグループについていくことができたが、レース中盤、エンジンの問題が発生し、ストレートでパワーを失い始めた。最後まできついレースになりそうだと分かったよ。でも結局4番手を維持して走り続けることができた。

 リスタート後、ストレートでシャルルに抜かれてしまうんだろうなと思った。でも表彰台が見えていたので、それを逃さないために、あらゆることを試した。なんとしても表彰台をつかみたかったんだ。自分たちが好きな、ハードだけどフェアなバトルをした。

 今週末はマシンがものすごく好調で、感触がよかったから、チームのために素晴らしい結果を出すことができた。彼らの努力に表彰台でお返しをすることができてとてもうれしい。

 次はフランスだ。今週末何がうまくいったのかを分析し、学習したことを次のレースでどう役立てるかを考えていく。僕にとってホームグランプリだから、いい結果を出したいという気持ちが強い。でもとりあえず今は今日の表彰台をお祝いしよう。すでにレッドブルを1本飲んだけど、今夜何か他のものを飲むかもしれないよ!

(レース後の会見で語り)レース中盤以降、エンジンの問題でとても苦労した。ストレートでかなりのパワーを失い、セブ(ベッテル)に抜かれてしまった。

(チームメイトの角田)裕毅と比較しても、差は歴然としていた。それでチームはダメージを抑えるためにエンジンの設定を切り替えるよう指示してきたんだ。セクター2は強かったけれど、ストレートがかなり辛かった。セブに抜かれた時、文字どおり何もできなかったんだ。

 最後の2周、どう頑張ってもシャルルにストレートで抜かれてしまうと分かっていた。実際そのとおりになった。トウ(スリップストリーム)を使ってターン1で抜き返したら、彼はターン3で仕掛けてきた。ブレーキングをかなり遅らせなければならず、ブレーキを踏むたびに、止まれるのかどうか確信が持てないほどだった。それでもやる必要があった。どうしても表彰台が欲しかったから、大きなリスクを冒したんだ。それだけの価値があったからね。

■アストンマーティン・コグニザント・フォーミュランワン・チーム
セバスチャン・ベッテル 決勝=2位

2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)が2位を獲得

 最高にうれしいよ。この2位はチームのみんなにとって、ものすごく大きな意味がある。ポディウムに上がるとまでは思っていなかったけど、週末を通じて大きく進歩し、レースペースの速いクルマに仕上がっていた。

 昨日は難しい予選になったが(注:赤旗中断が繰り返されたため)、僕はリラックスしていて、レースに向けての自信もあった。この成績へのカギとなったのは、予選11番手でスタートタイヤを自由に選べたことだ。おかげで新品のソフトを使えて、スタートで2つ順位を上げられたし、最初のスティントを長くしてユウキ(角田)をオーバーカットできた。そこまでのレース運びで、後半に向けての基盤ができ、いいポジションにとどまることができたんだ。

 クルマのフィーリングも良かった。それにコース上でのいろいろな出来事や戦略も加わって、この本当に特別な結果を手にすることができた。

■レッドブル・レーシング・ホンダ
セルジオ・ペレス 決勝=1位

2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)が優勝

 バクーが大好きだよ! レッドブルでの最初の勝利を飾ることができて最高の気分だ。チームは素晴らしい仕事をしてくれた。僕にシートと大きなチャンスを与えてくれた(レッドブル社創業者のディートリッヒ・)マテシッツ氏に感謝したい。

 マックスのリタイアは残念だった。彼は優勝に値する走りをしていたし、チームでワンツーを達成できたら、どんなにうれしかっただろう。

 ジェットコースターのようなクレイジーなレースだった。最初のラップから全開でプッシュしたよ。ルイスが後ろからプレッシャーをかけ続けていたから、息をつく暇もなかった。本当に難しい状況だったが、集中し続けた。

 すべてが完璧に進んでいたが、最後のリスタートではグリップがなかった。でも残り2周で勝利を失うわけにはいかないと思い、ターン1に向かってできる限りブレーキングを遅らせた。そしたらルイスがロックアップしてランオフに直進するのが見えた。僕たちは限界ぎりぎりのところで戦っていること、すごいスピードで勝負をしていることを示す出来事だと思う。

 ルイスは気の毒だった。あんなことが起きるなんて、本当に辛いことだ。誰もがミスの可能性にさらされながらレースをしているんだ。

 今日のこの結果を喜びたい。ペースがとてもよく、マシンのレースパフォーマンスは素晴らしかった。

 これからも努力し続け、毎週末ベストを尽くしていく。まだ6戦が終わったにすぎない。僕にはさらに向上の余地がある。マックスやチームとの関係はとてもうまくいっている。これから長いシーズンを戦っていくことになる。
(レース後の会見でトラブルについて聞かれ)リタイアする寸前だった。でも幸い、走り切ることができた。チェッカーフラッグを受けるまで、とても苦労した。

 チームから、基本的にウィービングしないように言われた。つまりリスタートに向けてタイヤを温めることができなかったんだ。なんとか最後まで走り切りたいと思った。残り2周で、トップに立っていたんだからね。だから、スタートをうまく決めたことはとても重要だった。

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