泉岳寺駅前を共同開発して高層ビル建設 京急と東急不動産が東京都と基本協定を締結

泉岳寺駅前開発の対象エリア(画像:東急不動産)

リニア中央新幹線の東京側始発駅として将来性が約束される品川エリアで、京浜急行電鉄と東急不動産の協業による新しい地域開発がスタートする。両社のコンソーシアム(共同事業体)は2021年6月2日、都市計画事業としてエリア開発を進める東京都と基本協定書を交わした。事業名は「東京都市計画事業泉岳寺駅地区第二種市街地再開発事業」で、オフィスと商業施設、集合住宅などで構成する高層ビルを建設。2023年4月ごろの着工、2028年3月ごろの工事完了を予定する。

京急は2019年まで、本社を泉岳寺に置いていたが、現在は横浜・みなとみらい21地区に移転。街づくりに実績を持つ東急不動産と組んで、跡地の再開発に乗り出すことにした。

対象地はJR、京急の品川駅北方約1.3キロの港区高輪。泉岳寺(地下駅)は都営地下鉄浅草線から京急が分岐する京急本線の始発駅で、新設するビルはJR高輪ゲートウェイ駅にも連絡する。近隣地では、JR東日本の品川車両基地の跡地開発も進行中で、京急を利用すれば羽田空港と乗り換えなしで結ばれる地域特性を生かし、国際交流拠点としての成長が期待できる。

計画によると、建設する高層ビルは地上30階、地下3階建てで、延べ床面積約11万644平方メートル。中層のオフィスや商業施設の上部に、高層の集合住宅(約350戸)が乗る2層構造だ。

泉岳寺駅前に建設される高層ビル=イメージ=(画像・東急不動産(出典・東京都ホームページ))

文:上里夏生

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