江戸時代の疫病退散を起源とする海南神社の「八雲祭」と、同神社青年会(坂本哲治会長、約30人)の50周年記念式典が5日、神奈川県三浦市三崎で行われた。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため昨年と同様に神輿(みこし)の渡御は中止されたが、2年ぶりに神輿が披露され、参加者は少しでも早いコロナ禍の収束を願っていた。
本殿前の神輿には八雲祭を担う青年会が記念に新調した青い化粧綱が飾られ、華やかな雰囲気。式典では氏子総代や青年会OB、来賓ら約40人が見守る中、祝詞が読み上げられ、巫女(みこ)による舞が奉納された。
坂本会長は「これからも八雲祭を続けられるよう、皆さんの力をお借りして頑張っていきたい」とあいさつした。
神輿の代わりに小さな木箱「唐櫃(からびつ)」にご神体を移し、数人で太鼓の響きとともに下町を渡御した。住民たちは通り道を塩で清めたり、家から出てきて手を合わせたりしていた。
八雲祭は江戸時代、コレラが流行した時に「スサノオノミコト」を疫病退散の神として海南神社に祭ったのが起源とされる。