タクシー会社向けフードデリバリーシステム登場 予約・決済システムも連携

株式会社ランプ(以下、ランプ)は6月3日、タクシー会社向けのフードデリバリーシステム「タク配」をリリースすると発表した。飲食店向け予約・決済システム「テイクイーツ」と連携して、無料で簡単にフードデリバリーを始めることができる。

新型コロナウィルス感染予防の観点から、宅配のニーズが増加し需要が拡大しているが、一方で外出自粛によるタクシー業界の打撃は大きく、客足の回復が見込めないことから休業に踏み切るタクシー会社も多いという。

一方で、テレワークの普及なども影響しデリバリーの需要が拡大する中、フードデリバリー事業に参入したいタクシー会社が増えている。だが、事業参入のためには、システムの整備ができていなかったり、利用客との現金のやりとりが発生してしまったり、電話受付のみでの対応しかできないなどの課題があった。今回リリースする「タク配」では、タクシー会社のフードデリバリー参入促進と利用客の利便性向上を図る。

「タク配」は、タクシー会社向けのフードデリバリーシステムであり、初期費用・月額利用料は無料で、導入に関わる費用もかからない。「タク配」を導入することで、テイクアウトに特化した予約・決済・管理が可能なWebサービスである「テイクイーツ」加盟の飲食店と連携してデリバリー注文が受け付けられるようになり、利用者の注文を受け付けて商品をお届けするまでをWebで完結することができる。

また、「タク配」の管理画面では、注文内容が一覧で確認できるだけではなく、受け取り時間の自動計算機能を完備している。マップ情報から混雑情報などを含めて、タクシーが飲食店に商品を取りに行く時間を算出して表示可能だ。地域に合わせた配送地域・配送料金が設定可能であり、タクシー会社ごとのタクシーの営業区域に合わせて設定したり、配送が難しい地域を除外することで、配達不可エリアから注文が入ることを防止できる。

なお、「タク配」は、2021年6月現在、京都府京都市や北海道札幌市で運営しているMKタクシー、岐阜県大垣市のスイトタクシー、神奈川県横浜市の東宝タクシーなど、全国7エリアで導入されている。

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