Wソックスの新星・メルセデス HRダービーへの出場を熱望

4月のア・リーグ月間最優秀新人に選出されたイェルミン・メルセデス(ホワイトソックス)はメジャーリーグ公式サイトが行ったインタビューのなかでホームラン・ダービーへの出場を熱望していることを明らかにした。新人王受賞やオールスター・ゲーム選出については謙虚な姿勢を示したメルセデスだが、ホームラン・ダービーの話題になるとテンションが一変。「僕はホームラン・ダービーの場にいたい。絶対に出場したいと思っている。ファンのみなさんにホームランを打てるところを見せたい」と熱く語った。

エロイ・ヒメネスが長期離脱していることで指名打者としての出場機会を得た28歳のメルセデスは、開幕から8打数連続安打の大暴れ。4月は4割を超えるハイアベレージ(.415)をマークし、一気にレギュラーの座を手中に収めた。新人王受賞の可能性については「努力を続け、あらゆる瞬間に備えて準備をしたい」、オールスター・ゲーム選出の可能性については「球界の偉大な選手たちとプレーしてみたい」と謙虚に語ったが、ホームラン・ダービーの話題になると満面の笑顔を見せ、「僕はホームラン・ダービーの場にいたいんだ」と何度も強調した。

メルセデスは今季7本塁打を記録し、これはホゼ・アブレイユの11本、ヤスマニ・グランダルの9本に次ぐチーム3位の数字。4月に5本塁打を記録したのに対し、5月は2本塁打に終わったが、この2本塁打はいずれもカウント3-0から放ったものであり、特に日本時間5月18日のツインズ戦で大量リードの9回表に内野手のウィリアンス・アストゥディーヨから放った一発は、トニー・ラルーサ監督が「相手へのリスペクトを欠いた行為」と公に批判したこともあり、大きな注目を集めた。今季メジャーで最も話題となった本塁打を打った選手という意味では、ホームラン・ダービーに相応しい選手と言えるのかもしれない。

また、日本時間4月9日のロイヤルズ戦で放った一発は飛距離485フィート(約147.8メートル)を計測し、これは今季メジャー最長。また、本塁打の平均飛距離439フィート(約133.8メートル)もメジャートップの数字となっている。アストゥディーヨの球速47マイル(約75.6キロ)のスローボールをスタンドまで運んだパワーを考えると、メルセデスがホームラン・ダービーに出場した際にどんなパフォーマンスを見せてくれるか非常に楽しみになってくる。

クアーズ・フィールドで行われるホームラン・ダービーでどれくらいの飛距離を記録できるかを尋ねられ、「500フィート(約152.4メートル)くらいかな」と豪語したメルセデス。大谷翔平(エンゼルス)の出場も期待される今年のホームラン・ダービーだが、28歳の新人スラッガーのもとに招待状は届くのだろうか。

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