楓の森小・中学校、樹木が少ない 理由は「管理費の削減」 テントで熱中症対策

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合志楓の森小・中学校の運動場で遊ぶ子どもたち。同校から、国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園の樹木が見える=合志市

 熊本県合志市に今春、開校した「合志楓[かえで]の森小・中学校」について、「他の市内の小中学校より樹木が少なく、運動場に日陰が全くない。低学年の子は熱中症になるのでは」と心配する声が、熊日の「SNSこちら編集局」(S編)に寄せられた。確かに学校全体がすっきりとした印象で、緑が少なく見える。理由を調べた。

 同市学校教育課によると、同校には、同市にあった私塾「合志義塾」のシンボルのカタルパや、校名にもあるカエデなど28本が敷地を囲むように植えられている。運動場にはヤマモモやクスノキなどが植えてあるが、同課は「日陰ができる高さになるまで、あと数年かかる」と話す。

 文部科学省の指針では、学校を新設時、緑化計画を作ることが推奨されているが、樹木の種類や数、植える場所に規定はない。同課によると、同市の12小中学校の中で同校の樹木数は最も少ない。最も多い合志中は315本あり、10倍以上の差がある。

 木が少ない理由について、同課は「維持管理費の削減」を挙げる。既存校の樹木の剪定[せんてい]や消毒などにかかる費用は、毎年4校ずつで計1千万円。昨年度は学校内の樹木が近くの線路にはみ出し、600万円かけて伐採した。そのため、同校では必要最低限の樹木数にとどめたという。

 同校のすぐ隣には、樹木が立ち並ぶ国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園があり、同課は「自然景観は恵楓園の樹木を“借景”させてもらい、学校には熱中症対策を促したい」。同校は運動場の隅にテントを並べ、子どもたちが休憩するための日陰を確保しているという。(深川杏樹)