第14回「1994年7月1~11日:同世代のバンドがロフトに進出」

LOFTと私

レコード&昭和プロレス愛好家のゴベと申します。 1994年7月、ロフトに足を運んだのは5回。 7月1日はSOUL SONIC FORCE企画の『WE GOT THE FORCE VOL. 1』。対バンはABNORMALS、GRUBBY、ジェイソンズ。素晴らしい組み合わせですね。全バンド、ばっちり楽しませていただきました。 SOUL SONIC FORCEは、PEALOUTの高橋浩司さんがドラムを叩いていたバンドで、この5日前にも他店でライブを観てます。 ABNORMALSは、5月3日に六本木R?Hall(アールホール)で開催された『底引重圧八割 PULL UP! FROM THE UNDERGROUND 80% HEAVY!』というオムニバスのレコ発で観て以来。 ジェイソンズとGRUBBYは、6月21日にシェルターで観たので10日ぶり。詳しくは16(SIXTEEN)の来日公演について綴った第13回をご覧ください。 H.G. FactからリリースされたGRUBBY初の単独音源となる7インチ『stab』を載せておきましょう。 世界最大の音楽データベースサイトとして知られるDiscogsには、1994年5月20日発売と記載されています。ジャケのクレジットを確認したところ、録音日は1994年4月9日。Discogsのデータが正しければ、録り終えてから約40日後には発売されていたということになりますね。H.G.さん、仕事が早い!

7月11日はGMFの企画イベントで、対バンはCOCK SUCK HOLD、WRENCH、SUPER JUNKY MONKEY。 トップはCOCK SUCK HOLD。COCOBATの新メンバーとして活動していたMUROCHINが、それ以前からドラムを叩いていたバンドです。当時は掛け持ちだったんですね。 そのMUROCHINが後にメンバーとなるWRENCHが2番手に登場。FIGHT FOR YOUR RIGHT からWRENCHに改名したこの年の4月以降、彼等のライブにはしょっちゅう顔を出していましたが、ロフトで観たのはこの日が初めてでした。 当時もらったステッカーを掲載。

3番手はSUPER JUNKY MONKEY。この頃、ヴォーカリストの睦ちゃんに誘われ、10月に発売されるメジャーデビューアルバムのコーラスに参加させていただきました。この日のライブで1曲目に披露された“記憶の捏造”という曲です。 レコーディングの際に使用した歌詞カードが手元にあるので載せときますね。おそらく睦ちゃん直筆のはず。 (カタカナのルビや「ころしてしまえー」「きおくのねつぞー」は私が書き込んだものです)

トリはGMF。1996年にアパレルメーカー「Devilock」を立ち上げる遠藤憲昭氏がヴォーカルを担当していたハードコアバンドです。 彼等のライブをロフトで観たのもこの日が初めて。当時のGMFはBIOHAZARDのようなツインヴォーカルで、ギタリストのYASUも歌ってました。 主催イベントということで1曲目から気合十分! 2曲目を終えた後のMCで、対バン3組に感謝の言葉を述べ、次回以降のライブ告知と共に、翌日にロフトで開催される(GMFが出演しない)Hi-STANDARDのレコ発まで宣伝するナイスガイすぎる遠藤氏。 そんな遠藤氏に不運が。4曲目を終えた直後に、なんと脚がつってしまったんですね(笑)。 5分ほど中断した後になんとか回復し、残りの2曲を見事に歌い切った遠藤氏とGMFに、会場から大きな拍手が送られたのであります。

終演後に購入したGMFの2曲入りデモテープ。プロデュースはGRUBBYのSUZUKIさんです。曲名が記載されていなかったので、YASUにボールペンで書いてもらいました~

五辺宏明(ごべひろあき)プロフィール

レコード&昭和プロレス愛好家。そしてサイン入りレコード蒐集家。ロフトグループの加藤梅造社長との出会いは、ライブハウスのモッシュピット。 https://note.com/gobe_vinyl

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