カット後も涙が止まらない篠原ゆき子 豪雨の中で一発本番に挑む倉科カナ 「女たち」メイキング映像

劇場公開中の、奥山和由率いるチームオクヤマ25周年映画「女たち」から、主人公の美咲を演じた篠原ゆき子、母・美津子を演じた高畑淳子、美咲の親友を演じた倉科カナの、撮影時の様子を切り取ったメイキング映像が公開された。

母に馬乗りとなって首を絞めるシーンを撮り終えた時の篠原を捉えた映像では、カット後もしばらく泣きやむことのできない篠原の姿が収められている。脚本作りから本作に携わった篠原は、1年に渡って美咲について考えてきたため、いつのまにか自分のなかに美咲のエッセンスが入り込んでいたと取材で語っている。そんな篠原が役に入り込んでいる姿が映し出されている。

美津子を演じる高畑淳子を捉えた映像では、手紙を開封するシーンについて、高畑が内田監督に提案をする様子が切り取られている。「カッターで封筒を切りたいんです」と持ち掛ける高畑。美津子の半身不随の症状とそれに伴う生活の習慣について考えた高畑による提案が、本編に取り入れられている。先日開催された第43回モスクワ国際映画祭では、現地記者から「本当にハンディキャップがある方なんですか?」と質問が出るほどリアルな演技を見せた高畑の、役作りの一端が垣間見える。

倉科カナのメイキング映像は、雨の中で10分もの長回しに挑む姿が映し出される。当初は晴れの設定だったという本シーン。突然の豪雨に見舞われたことから、急きょ一発本番に変更となった。リハーサルもなしで当初の脚本からも変更になっているという状況で、倉科は「考えるというよりも衝動に任せて役を演じた」と語っている。

「女たち」は、自然豊かな緑がまぶしい山あいの小さな田舎町を舞台に、それぞれに事情を抱えた女たちが繰り広げる、ギリギリの生きざまを描いた映画。母の介護をしながら働き、40歳を目前にした主人公の独身女性・美咲を篠原ゆき子が演じ、倉科カナ、高畑淳子、サヘル・ローズらが共演している。長年に渡り映画を製作してきたプロデューサーの奥山和由が、 初めて女性のために製作した作品となっている。

【作品情報】
女たち
全国公開中
配給:シネメディア、チームオクヤマ
Ⓒ「女たち」製作委員会

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