ここ数年間で辛酸を舐めてきたオランダが、アップデートに成功し檜舞台に帰ってきた。モダンなフットボールを志向するウクライナや守備重視のオーストリアが同居するも、首位通過は揺るがないだろう。
オランダやイングランドがホームで躍動!完封勝利でEUROに弾み
オランダ
オレンジ軍団の逆襲開始
2016年のEUROと2018年のFIFAワールドカップで予選敗退に終わったオランダが、メジャー大会にカムバック。フィルジル・ファン・ダイクを欠くものの、オレンジ軍団が逆襲を目論む。
監督
フランク・デブール
母国を成功に導くために指揮を任された最新のステラー。オランダはW杯では決勝で3敗、EUROでの優勝は1988年の一度のみだが、デブールにとって名声を取り戻すチャンスとなるだろう。
キープレイヤー
メンフィス・デパイ
チーム再構築の象徴となった、偽9番で覚醒したデパイ。めきめきと力をつけていき、スコットランドとの親善試合では攻撃面を牽引する強い意志を証明した。
ウクライナ
若手の台頭で未来は明るい
選手育成の手段を大きく変えたことが引き金となり、才能と技術に恵まれた若手を続々と輩出している。マリノフスキ、ステパネンコ、ジンチェンコの中盤は、グループCでも恐れられる陣容だ。
監督
アンドリュー・シェフチェンコ
ウクライナ史上最高の選手と謳われたレジェンドは、5年の指揮を経て初めてメジャーな大会に臨む。目標は決勝ラウンド進出で、能動的なスタイルで勝利を目指す。
キープレイヤー
アンドリー・ヤルモレンコ
指揮官に次ぐ代表得点記録を持つウインガー。ウェストハム・ユナイテッドで活躍し良い状態で大会に臨み、好成績を収めればより有利な条件で今夏の移籍が実現するだろう。
オーストリア
守備重視のスタイルがどこまで通用するか
直近のイングランド戦でも顕著に見えた、フランコ・フォーダ監督の守備重視のサッカー。ハイプレスに切り替えるべきとの声も少なくないが、逆風を跳ね除けるくらいの結果を見せつけたい。
監督
フランコ・フォーダ
2010年にオーストリアカップ、翌年にはリーグ制覇を達成したフォーダ監督にとって、今大会が最大の仕事だ。母国はEURO本戦で一度も勝利したことがないが、初戦北マケドニアとの試合で、その記録を終わらせたい。
キープレイヤー
ダビド・アラバ
オーストリア最大の強みは、今夏レアル・マドリードに加入したアラバの存在だ。クラブで活躍するも国際舞台では鳴かず飛ばずだったアラバは、今大会で日の目を見ることができるか。
北マケドニア
失うものは何もない
予選10試合で4勝2分、パスDのプレーオフでジョージアに勝利しウルトラCで本大会出場を決めた。3月にはドイツに大金星を挙げるなど、チャレンジ精神で大国と激突する。
監督
イゴール・アンジェロフスキ
2015年から指揮を執る45歳アンジェロフスキは、今回が2度目の監督就任に。格上には守備的、同格以下には攻撃的と臨機応変にスタイルを変え、非力ではないアウトサイダーだと証明したい。
キープレイヤー
エズジャン・アリオフスキ
北マケドニアで唯一プレミアリーグでプレーする選手でアリオフスキは、マルセロ・ビエルサ監督の下で充実したシーズンを過ごした。代表での存在かは試合ごとに大きくなっており、彼の活躍なしにチームの躍進はあり得ない。