2戦連続リタイアのタナク、別のアプローチを計画「クルマは速いが、もう少し信頼性が必要」/WRC

 2019年のWRC世界ラリー選手権チャンピオンであるオット・タナクは、イタリアで2戦連続となるリタイアを喫した後、残りのシーズンでこれまでと異なるアプローチをとることにを計画している。

 6月3日から6日にかけてイタリア、サルディニア島北部で開催されたWRC世界ラリー選手権第5戦イタリアにおいて、タナクは初日からラリーをリード。競技2日目のデイ2途中まで総合首位をキープした。

 しかしその2日目のSS12で、コース上に落ちていた大きな石に乗り上げ左フロントサスペンションを破損させてしまう。その後ストップしたタナクは、第4戦ポルトガルと同様に総合トップを走りながらデイリタイアを喫した。

 この結果、エストニア人は12戦中5戦を終えた時点で、チャンピオンシップをリードし『ラリー・イタリア・サルディニア』で早くも今季3勝目を挙げたセバスチャン・オジエに57ポイント差をつけられることとなった。

「もう見るべきものはなにもない」とタナクはWRC公式サイトwrc.comに語った。

「もちろん、自分で変えられるものではないので、僕たちはレース・バイ・レースでどこに行っても最大限の努力をしている」

「それが充分だったかどうかは年末になったら分かると思うよ」

 ドライバー選手権のランキング4位につけているタナクは、チームメイトでランキング3位のティエリー・ヌービルとの差が28ポイントに開いてしまったことについて、その責任の所在を明らかにしなかった。

 もうひとりのチームメイトであるダニ・ソルドとともに、サルディニア島で行われた競技初日のSS1~8のすべてステージで他社のマシンを抑えてベストタイムを記録してみせたタナク。このエストニア人はチームの結束力とヒュンダイi20クーペWRCの持つペースについて次のように述べている。。

「スピードがあり、場所によってはコントロールできると感じたのは良いことだ」とタナク。

「チームの皆は僕がマシンに慣れるために本当によくサポートしてくれたし、そのなかでいくつかのステップを踏んだ」

「クルマは速いと感じている。だが、もう少し信頼性が必要なようだ」

抜群の速さを見せながら第4戦ポルトガル、第5戦イタリアで足回りのトラブルでリタイアを喫したオット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)

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