職場接種、初日申請 栃木県からは仙波糖化(真岡) 今後の広がりは不透明

 新型コロナウイルスワクチンの職場接種に向け、政府の申請受け付けが始まった8日、県内では食品素材製造の仙波糖化工業(真岡市並木町2丁目、小林光夫(こばやしみつお)社長)が申請した。同社のほかにも前向きに実施を検討する企業はあるが、準備が難航している社も少なくない。政府が求める「1会場につき千人程度接種」のハードルは高く、今後の広がりは不透明だ。

 仙波糖化工業は同日、オンラインで厚生労働省に申請した。同省から「承認されたらお伝えする」と返信があったという。同社は接種対象を従業員とグループ会社、取引先までと想定し、政府が求める「1会場1千人程度」の基準をクリアできると見込む。

 ただスケジュールは未定。従業員の予防接種を担当してきた医師の協力を取り付けたが、「1会場1千人を打つには時間が掛かる。もう少し打ち手を見付けないといけない」とした。打ち手の確保は、県内企業にとって共通の悩みだ。

 21日から傘下のコジマ(宇都宮市)従業員らの職場接種を決めているビックカメラグループ(東京都)は8日、東京など1都3県を対象とした会場について申請。県内の店舗などについては「順次検討」としている。

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