LGBTに丸川五輪担当大臣、他人事?

 丸川珠代五輪担当大臣は8日の参院内閣委員会で、LGBT法案を巡る質疑に「コメントは控える」と自民党内の不協和音を意識して、答弁を避けるシーンや他人事の姿勢が目立った。

 立憲民主党の石川大我議員が「自民党内での調整がつかず、成立が見通せなくなってきた。このままでは五輪憲章のいう性的指向による差別を禁止する理念を受けての国内法整備ができない」と指摘。石川議員は「多様性と調和を掲げるオリンピック担当大臣としてどう考えるか」と質した。

 これに丸川大臣は「法案は議員の皆さんで議論いただいていると受け止めているので、コメントは控えさせていただきます」と答えず。

 石川議員が「本来は議員立法でなく、閣法で出てくるようなものと思うが。丸川大臣は内閣でつくるべきと言われたのでは」との質問には「ございません」ときっぱり。

 石川議員が「自民党内では『種の保存に背(そむ)く』『道徳的に認められない』『女子の競技に男性の体で、心が女性だからと言って競技に参加し、メダルを獲るなど不条理なことがある』と言っておられる(人がいる)。こうした偏見と差別に基づく発言が飛び出した。発言に大臣は不適切と考えるか」との問いにも、丸川大臣は「事実を確認していないので、コメントは控える」。丸川大臣は事実確認もせず、LGBTに関する問題への理解の低さが浮き彫りになった。(編集担当:森高龍二)

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