レッズ秋山が7試合ぶりスタメンで先制打 米メディアは「トレードはまだ早いか?」と問題提起

ブルワーズ戦で先制打を放った秋山(ロイター=USA TODAY Sports)

アピールにつながるか。レッズの秋山翔吾外野手(33)が8日(日本時間9日)、本拠地でのブルワーズ戦に「8番・中堅」で先発出場。2試合連続安打となる先制の中前適時打を放ち、2打数1安打1打点で打率を2割1分7厘とした。

5月31日(同6月1日)のフィリーズ戦以来、6試合ぶりにスタメンに名を連ねた。2回一死二、三塁の好機で迎えた第1打席は相手の先発右腕・ハウザーと対峙しフルカウントから93マイル(約149・7キロ)の直球を弾き返し、先制の中前適時打を放った。

1―1のタイスコアとなった4回二死の第2打席は空振り三振。レッズの先発右腕グレイが4回途中で急遽降板して継投策となったため、5回の守備から8番の打順に3番手右腕のヘンドリックスが入り、前の回で最後の打者となっていた秋山はベンチに下がった。

チームは1―5で逆転負けを喫し、5割復帰はならず連勝は「4」でストップ。それでも、ここ最近の秋山は存在感を見せつけている。6日(同7日)に行われた敵地カージナルス戦では3回から代打で出場し、そのまま中堅守備にも就いて4打数2安打でマルチ安打をマーク。同じく途中出場した5日(同6日)の同カードでは中堅守備で3点リードした9回二死二、三塁のピンチに、センター前へ落ちそうな打球をスライディングしながらスーパーキャッチ。地元メディアから「チームを救う最高のプレー」などと大絶賛されている。

ただ、今季の秋山は出場機会に恵まれておらず「トレード」の噂もささやかれている。米スポーツ専門サイト「FANSIDED」のタイラー・リード記者は「秋山翔吾外野手のトレードはまだ早いか?」と題した記事を6日(同7日)に掲載し「今シーズンの秋山の出場時間、いや、出場していない時間を見れば、この質問は間違いなく価値がある。ジェシー・ウィンカー、ニック・カステラノスといった外野手の活躍により、秋山は出場機会を得ることができていない。また、同じ左打者のタイラー・ネイキンのパワーバットも秋山の出場機会を奪っている」と指摘。

そして「シンシナティの外野には現在のチームのタレントたちを収容するスペースがない。レッズにとっても秋山にとっても不幸な状況。秋山は、昨シーズン前に結んだ3年2100万ドルの契約2年目に入っている。COVID―19(新型コロナウイルス)によって2020年のシーズンが短縮され、今シーズンの開幕時に怪我をしたこともあり、秋山のMLBでのキャリアは、これ以上ないほど悪いスタートを切ったようにも感じる。もしかしたら、再出発こそが彼に必要なことなのかもしれない」とも〝提言〟している。

果たして秋山はレッズで並みいるライバルたちからポジションを奪い取り、定位置を確保できるのか。トレード説も消えない中、今後も好守で存在感を見せていくしかない。

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