【EURO展望:グループF】王者が同居する“死の組” 優勝筆頭候補のフランスが優位か

 王者が同居する今大会屈指の“死の組”。熾烈な争い予想される中、優位に立つのはワールドカップ王者フランスか。2連覇を狙うポルトガルや王政復古を目指すドイツが追随。ハンガリーはホームアドバンテージを活かしたい。

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フランス

ベンゼマを招集しメジャー大会連覇へ
20年前にジダン世代が成し遂げた、ワールドカップとEUROの連覇を狙う優勝筆頭候補。ロシアW杯とほぼ同じスカッドの中、カリム・ベンゼマを6年ぶりに復帰させ、死の組をトップで駆け抜けたい。

監督
ディディエ・デシャン
選手時代を含め、W杯を3度制したフランスサッカー界のレジェンド。在任9年で代表最多勝利数を誇り、マネジメント能力は世界でもトップクラスの域だ。

キープレイヤー
キリアン・エムバぺ
どのポジションにもスターが点在しているフランスの中で、エムバペはW杯に続き大会MVP候補だ。22歳にして世界トッププレイヤーに成長し、EURO優勝となればバロンドールも現実味を帯びている。

ドイツ

レーヴは有終の美を飾れるか
代表から追放したミュラーやフンメルスを再招集するなど、ドイツは再び王座につこうと必死になっている。W杯やネーションズリーグでの失敗を取り戻すには、まずは死の組を突破しなければならない。

監督
ヨアヒム・レーヴ
退任を表明したレーヴは、15年間指揮したチームを花道で去っていきたいだろう。近年は苦汁をなめる経験が続いているが、最後は笑顔でEUROを終わらせられるか。

キープレイヤー
ヨシュア・キミッヒ
2014年にU-19EUROで優勝し、21歳の時にEURO2016でチーム・オブ・ザ・トーナメントに選出。それから世界最高のNo.6に成長したキミッヒは、強力なリーダーシップを発揮しチームを牽引する。

ハンガリー

エース不在も一矢報いることができれば
厳しいグループに入り、ショボスライがケガで欠場が余儀なくされたハンガリーは、大国相手にアップセットを狙う。昨年10月から11戦無敗と好調で、その勢いを見せて一矢報いたい。

監督
マルコ・ロッシ
現役時代にブレッシャやサンプドリアでプレーしたイタリア人監督は、2018年6月にハンガリー代表の指揮を執る。素早いトランジションで最後はショボスライが決めるスタイルが崩れた今、如何にしてチームの指揮を上げられるか。

キープレイヤー
アダム・サライ
GKがグループステージを通して大忙しとなるのは間違いないが、攻撃のカギを握るのは主将サライだ。自らがチームを鼓舞して自信を与えることができれば、強豪国を脅かすことは十分可能だ。

ポルトガル

総合力は優勝した前回大会を超える
スペインが成し遂げた連覇を目指すポルトガルは、総合力で言えば前回大会を上回っている。ごまかしが利かない死のグループで戦える力を持っており、5年前の運が乗っかれば連覇も夢ではないだろう。

監督
フェルナンド・サントス
2014年の就任からEUROやネーションズリーグを制するなど、優れた成績を残す頼れる指揮官だ。来年のカタールワールドカップを見据え、主要大会の制覇を目論む。

キープレイヤー
クリスティアーノ・ロナウド
イラン代表アリ・ダエイが持つ代表歴代最多得点まであと一歩に迫っているC・ロナウドは、今大会で歴史を塗り替えようとしている。長年にわたり代表のタリスマンとしてプレーしてきたC・ロナウドの周りには、次世代を担うタレントが勢揃い。トロフィーと共に自身の名前を大会に刻みたい。

大会屈指の死の組となったグループF Photo Gualter Fatia

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