おれんじ鉄道社長に初の女性 コロナ下、路線活性化へかじ取り 元熊本県職員 3代連続

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築堤でカノコユリが咲き誇る中、運行する肥薩おれんじ鉄道=2020年7月、阿久根市大川

 肥薩おれんじ鉄道(熊本県八代市)は、出田貴康社長が退任し、後任に元熊本県天草広域本部長の古森美津代氏(60)を充てる人事を固めたことが9日、分かった。同社は鹿児島、熊本両県と沿線自治体などが出資する第三セクターで、女性の社長就任は初めて。

 新型コロナウイルス下での利用者の減少や災害復旧に伴い財務状況が厳しさを増す中、路線の活性化とコロナ収束後を見据えた戦略作りが課題となりそうだ。

 古森氏は九州大学卒業後、熊本県庁入り。産業支援課長などを経て、天草広域本部長を務め、3月に定年退職した。

 元熊本県職員の社長は暫定を含め、3代連続となる。6月16日に開催する株主総会・取締役会で正式決定する見通し。

 2017年4月に社長となった出田氏は、台湾南部を走る台湾鉄路の屏東(ピントン)、南廻(ナンホェイ)両線と姉妹鉄道協定を結び、外国人客ら沿線外の利用増加に取り組んだ。

 しかし新型コロナによる影響のほか、昨年の7月豪雨では土砂崩れで一部区間が約4カ月にわたって不通になるなど利用が落ち込み、産業振興に精通する古森氏に新たなかじ取りを託すことにした。

2019年6月、姉妹鉄道協定を結び握手する肥薩おれんじ鉄道の出田貴康社長(左)と台湾鉄路の張政源管理局長=熊本県水俣市の水俣駅前広場ふれあい館