後藤祐樹氏 服役して気付いたゴマキの凄み「姉ちゃんは僕の誇り」

姉への思いを激白した後藤祐樹氏

あなたの話をお聞かせください――。作家で僧侶の家田荘子氏が気になる人物に迫る「駆け込み寺」対談編。話すことで自身を見つめ直し、人生の学びを見いだす。今回のゲストは、元「モーニング娘。」後藤真希の弟・後藤祐樹氏(34)。2000年にソニン(38)とユニット「EE JUMP」でデビューするも、未成年でのキャバクラ通いなど素行不良で02年に芸能界を引退。07年には強盗傷害で逮捕され服役。懺悔(ざんげ)と姉への思いを語った。

家田 真希さんの看板が邪魔だったことは。

祐樹(デビューしたころは)プレッシャーにもなるじゃないですか。姉は国民的スーパーアイドルでCDを出せばすぐ1位になって。ぼくら1位取ったことないですし。

家田 芸能界の話はしてましたか。

祐樹 仕事の話は全然しないんですよ。テレビで見る姉というのは、あくまでも芸能人の後藤真希っていう感じで、まるっきり違いますね。

家田 真希さんはすごく努力された方だと。

祐樹 テレビひとつをとっても家に帰ってきたら絶対自分の番組を見返してトークで何がいけなかったのかとか。そういうことも一つひとつ、すごく熱心に研究してる人だった。同じ芸能界にいたからこそ分かるんですが短期間でレコーディングしてダンスして。しかもぼくらの曲数なんかよりはるかに多い中で、1つのコンサートのダンスの振りを全部覚えるのに1日とかでやっちゃう時とかあるんですよ。すごいなって思ってました。

家田 服役した時、真希さんは。

祐樹 僕自身のことで姉がコンサートで謝ってることを聞いて「とんでもないことをしてしまったんだな」という気持ちになりましたね。

家田 後藤真希の弟と言われることについて。

祐樹 若かった時は、もちろん「なんで姉ちゃんありきなんだ」というふうにしか思ってなかった。今、この年になってみて懲役にいったこともあるんですけど、そのたんびにすごく助けてもらいました。今となっては姉ちゃんは僕の誇りでしかない。後藤真希の弟と言われることに関しては、うれしいことです。

☆いえだ・しょうこ 7月22日生まれ、愛知県出身。日本大学芸術学部放送学科卒業。女優、OLなど10以上の職歴を経て作家に。大ヒット映画「極道の妻たち」の原作者として知られる。1991年に「私を抱いてそしてキスして―エイズ患者と過ごした一年の壮絶記録」で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。2007年高野大学にて伝法灌頂を受け僧侶となり、住職の資格を持つ。ユーチューブ「家田荘子チャンネル」を配信中。

☆ごとう・ゆうき 1986年7月10日生まれ、東京都出身。姉は元「モーニング娘。」の後藤真希。姉のイベントに来場した際にスカウトされ、2000年にソニンとダンスボーカルユニット「EE JUMP」でデビュー。15歳だった02年にキャバクラ通いと飲酒を週刊誌に報道され謹慎、後に芸能界を引退。18歳で結婚し、3人の娘をもうける。07年には強盗傷害容疑で逮捕、懲役5年6月の実刑判決を受ける。出所後に離婚、15年に一般女性と再婚。現在は義父が経営する空調設備会社に勤務している。

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