【馬場馬術】札幌出身の林伸伍が“初の五輪”を決め「今はホッとしている」

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2016年のリオ選考で悔し涙をのんだ札幌出身の林伸伍選手が五輪切符を掴みました。

日本馬術連盟は6月10日、9日までベルギーで行われていた代表選考会の結果を受け、馬場馬術で東京五輪日本選手団に推薦する北原広之、佐渡一毅(ともに日本中央競馬会)、林伸伍(アイリッシュアラン乗馬学校)の3選手を発表しました。3選手はいずれも五輪初出場です。

札幌出身の林選手は2016年のリオ大会代表目前で愛馬のアクシデントもあり代表から漏れ、補欠に回った苦い経験をし、自国開催の五輪への挑戦再スタート、コロナ禍と開催延期を経て掴んだ初代表です。

林選手は6月9日の選考会終了後のオンラインインタビューで、「まずは終わってホッとしている。今は終わったばかりで実感がない。(リオ五輪はリザーブと)悔しい思いをしたが、その経験もあって代表になることができたと思っている」と答えました。

馬術の五輪選考も新型コロナウイルスの影響を大きく受け、代表基準やスケジュールも変更があるなか、林選手は2021年4月から6月までの間に他に類を見ない5試合9競技に出場する異例の道のりを進んできました。

「本当に最後の最後、きょう(6月9日)の選考が終わるまで、馬が無事に過ごしてくれたので、それが一番ホッとしている。それと最後の最後にベストパフォーマンスを見せてくれたので、頭が下がる」とコンビを組むスコラリ4を労いました。

東京に向けコンビを組む相手を探していた林選手がドイツで管理されているスコラリ4と初めて試合に出場したのは2019年10月。「試合に出始めた頃は正直、成績が上がらなかった」上に、トレーニングでは「真面目にやらない。全然、本気を出してくれない」と感じる新相棒だったそうです。

それが「試合に行くと馬が変わったようにスイッチが入る」「本番に強い」というのがわかってきて、「これが彼のスタイル」なのかなと思えるようになり、調子も成績も上向き始めたと振り返ります。

海外渡航が難しくなる中、ドイツと日本で長く離れている期間もトレーナーと細かく連絡を取り合うなど工夫を凝らし再会のときに備えました。

2021年春に五輪に向けた競技会が再開すると、限られた期間の中で調子を上げて、ハードスケジュールを戦い続けてきたにも関わらず6月8日、9日の選考会は「一番良い演技をしてくれた」と林選手自身が驚くほどでした。

「スコラリは脚が長くて、大きく、ダイナミックに、そして優雅に動かす。そうした動かし方。持って生まれた馬のセンスとトレーニングの賜物だと思っている。そうしたところを見てもらえたら」と話す林選手。

自身は「馬の邪魔をしないように」と謙遜しますが「大きな舞台の方が力を出せるタイプだと自分では思っている。馬も大きな舞台で能力を発揮できるタイプだと思っているので、今から楽しみ。馬も人も楽しそうにやっているなというふうに見てもらえたらいいなと思っている」と五輪へ思いを馳せます。

「北海道の人たちに応援してもらっているのは身をもって感じている。ぜひ(応援に)応えられるように本番でしっかり結果を残す準備をしていきたい」とふるさとからの応援も力に、今まで以上のパフォーマンスができるよう準備を続けるつもりでいます。

【林 伸伍 (はやし しんご)選手プロフィール】

1985年1月25日 北海道札幌市出身

所属:アイリッシュアラン乗馬学校

経歴・出身校:東海大四高校~明治大学~東京乗馬クラブ

2010広州アジア大会代表 個人5位 団体4位

2014仁川アジア大会代表 個人16位 団体銀メダル

全日本馬場馬術選手権 優勝3回(2014、16、18)

《騎乗馬》

スコラリ4 鹿毛 ハノーバー 16歳セン馬