長崎・出島地区に「都市景観大賞」 官民一体の復元事業を評価

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本年度の都市景観大賞で、都市空間部門の大賞を受けた出島地区。中央の橋が「出島表門橋」=2018年撮影(長崎市提供)

 国土交通省は10日、景観が優れた地区などを表彰する「都市景観大賞」で、都市空間部門の大賞に長崎市の出島地区(約1.5ヘクタール)が選ばれたと発表した。官民が一体となり、出島の復元事業や周辺の公園整備を進めたことが評価された。大賞を受けるのは県内で初めて。
 都市景観大賞は関係団体でつくる「都市景観の日」実行委員会(東京)が1991年度から毎年実施。本年度は、都市空間部門に全国18地区から応募があり、出島地区が最高賞を獲得した。
 市によると、国史跡「出島和蘭商館跡」の復元事業は1951年から土地の公有化を進め、96年に整備が本格化。16棟の建造物を復元し、2017年には「出島表門橋」や対岸の公園が完成した。復元事業に協力するため、地元経済界や住民が集めた基金は10億円に達した。
 審査委員長の陣内秀信・法政大特任教授は出島地区について「失われた重要な歴史的都市空間を広い範囲で復元し、市街地の中に再現した日本最初の試み。公園は市民の意見を取り入れて造り、質の高い景観を生み出した」と評価した。
 市景観推進室は大賞を受け「官民一体で議論しながら整備を進めたプロセスが賞につながった。他の公共事業にも生かしていきたい」としている。