近づかないで! チャドクガの幼虫駆除 長崎市内の公園200カ所調査

チャドクガの幼虫の発生が確認され、一時封鎖されている中園公園=長崎市中園町

 長崎市内で毒針毛を持つチャドクガ(ガの一種)の幼虫が多く発生しているとして、市は、市内の公園約200カ所を対象に調査や駆除を進めている。毛は肌に刺さると赤い湿疹や強いかゆみを引き起こす。9日現在で45カ所で確認されており、市は「発見しても近づかないで」と注意を呼び掛けている。
 市は今月上旬から、幼虫が発生しやすいサザンカやツバキが植えられている公園約200カ所を巡回。特に数が多かった中園公園(中園町)は全体を封鎖して駆除した。他にも市北部や中心部など、住宅街や繁華街に近い公園でも見つかっており、市は防虫剤を散布したり、一部を立ち入り禁止にしたりして対応している。

サザンカの幹に密集するチャドクガの幼虫

 幼虫は体長2.5センチほどで、梅雨ごろと秋ごろの年2回発生する。体を覆う長い体毛と別に0.1ミリほどの毒針毛が数十万本生えていて、肌に付いた毒針毛をこすると症状が悪化する恐れがある。間もなく羽化する時期だが、成虫になっても毒針毛はある。
 関係者によると、数年に一度、大量発生する傾向にあり、市は「今年は例年より多く、他の公園でも見つかる可能性がある」としている。市内の公園でチャドクガを発見した場合は市あじさいコール(電095.822.8888)へ。


© 株式会社長崎新聞社