キャンパーとしてこだわりたいアイテムのひとつとして、ランタンがあります。人と被らないために海外のビンテージ品を集めるなど、さまざまな工夫をしている人がいると思いますが、ひとつの選択肢として「自作」があります。ただ、金属やガラスを加工してランタンを作ることは至難の業。そこでおすすめしたいのが「竹ランタンの自作」です。どこででも手に入り、加工が容易な竹なら失敗しても何度でもトライすることができ、きっと自分が求めるランタンが作れるはずです。今回はそんな竹ランタンの作り方を解説します。
竹ランタンの作り方 自作に必要な材料と道具を解説
まずは、竹ランタンを作るのに必要な材料と道具を解説します。
今回の竹ランタンは、誰でも簡単に自作できることがコンセプトなので、竹の下処理方法に関する内容は割愛させて頂きます。
竹の下処理について簡単に説明すると、竹を干したり茹でたり焼いたり…いろいろして竹の油を抜くことで竹の変色を抑える工法のことです。
竹の下処理を行うと、やり方によっては半年以上かかるのでとても大変。下処理を行ったほうがクオリティは上がりますが、簡単に作りたい場合はやらなくてもOKです。
竹ランタンの自作に必要なもの【1】竹
竹にもいろいろと種類がありますが、身近で手に入るもので問題ありません。こだわるとすれば、太くて身が薄いものだと加工が容易で扱い安いです。
コンクリートジャングル在住で竹なんて近所に生えてないという人は、意外とホームセンターなどに売っているので、探してみることをおすすめします。
竹ランタンの自作に必要なもの【2】のこぎり
のこぎりは、キャンプで使っているものなど手元にあるもので十分ですが、もしも新しく買うなら竹用のものをおすすめします。
竹用のこぎりと木材用の違いは刃の細かさで、竹用のほうが刃が細かく竹の細かな繊維に適しており、竹を綺麗に切ることができます。
竹ランタンの自作に必要なもの【3】電動ドリル
電動ドリルも手元にあるものでいいですが、竹用のドリル刃があるのでこちらがおすすめです。作業が圧倒的に楽になります。
竹ランタンの自作に必要なもの【3】ろうそく
明かりを灯すためのろうそくを準備します。火が危ないという場合はLEDろうそくがあるので、LEDのものをおすすめします。
自作竹ランタンの作り方を解説! こだわりのオリジナルランタンを実際に作ってみた
竹ランタンを実際に作ってみたので、作り方の流れを解説します。
自作竹ランタンの作り方【1】竹を必要な長さに切る
のこぎりで、竹を必要な長さに切ります。節を残して底を作る必要があるので、節の下を切りましょう。
自作竹ランタンの作り方【2】竹にデザインを下書きをする
竹に好きなデザインを下書きします。
竹用ドリルメーカー様が無料でデザインの提供をしてくれているので、自信がない場合は、デザインをダウンロードして利用することをおすすめします。
自作竹ランタンの作り方【3】竹を加工する
デザインに合わせて竹に穴を開けていきます。危険がないように竹をしっかりと押さえて作業を行いましょう。
自作竹ランタンの作り方【4】ろうそくを入れて完成
竹ランタンの底にろうそくを設置し、部屋を暗くして火を付けてみましょう。自分だけのオリジナルランタンの完成です。
自作竹ランタンを使ってみた! お部屋がまるで高級旅館のように様変わり
2021年現在、新型コロナが騒がしいご時世であまりキャンプにも行けないので、自作竹ランタンを部屋に設置してみました。
普通のお部屋だとリッチ感があまりでないので、お風呂に設置してみることに。浴室を暗くしてろうそくを灯すと、いつもの家のお風呂が高級旅館のような雰囲気になりました。
これはキャンプ場で机の上などに置いておけば、オシャレかつ上品な雰囲気になること間違いなしです。
竹ランタンはデザインさえ決まっていれば、簡単に作ることができます。複数個竹ランタンを作って飾っておくと、キャンプ時の雰囲気作りにとても良いと思います。
ただ、光源がろうそくなので照度はあまり高くありませんでした。インテリアとして使うだけでなく、実用性も求める場合はLEDの照明を使用することをおすすめします。
また、竹ランタンの自作にチャレンジしてDIYに自信が付いたら、瓶等を使った本格的なランタン作りにチャレンジしてみることも良いかもしれません。
キャンプ道具DIYの足がかりとして、竹ランタンを自作してみてはいかがでしょうか。
【竹ランタン作り番外編】深刻な竹害問題! 自作竹ランタンで竹を使って日本を守ろう!
少し話は脱線しますが、竹ランタンを作ると、間接的に日本を守ることにも繋がります。
「日本を守る」なんて、少し大げさな言い方に思えるかもしれません。しかし、竹害問題をご存知でしょうか?
昔は貴重な資源だった竹も、石油化学製品の登場で需要は極端に減りました。今まで管理されていた竹林も、時代の流れとともに放置され、好き放題に生え広がっています。
竹の恐ろしいところは、驚くほどの繁殖力です。地下茎で広がり続け、最悪の場合、周辺の民家の床を突き抜けて家を壊してしまこともあるのです。
このような竹害が全国的に発生し、大きな問題になっています。
竹の需要が少しでも上がれば、竹害問題の解決に少しでも繋がるはずですので、楽しく竹を使って遊びましょう。そうすることで、間接的に、日本を守ることにも繋がるのです。
デザインさえ決まれば作り方はとっても簡単 自作竹ランタンでキャンプを楽しもう!
誰でも簡単に作れてオシャレなキャンプを楽しめる竹ランタンですが、竹ランタンにとどまらず、さまざまなキャンプ道具をDIYするのは非常に楽しいです。
正直、価格や性能を比べると、自作よりも市販品の方が良いです。
しかし、ただキャンプをするだけでなく、自分で作ったアイテムを使ってキャンプをすることで、いつも以上に楽しむことができるのです。
キャンプをしてみて足りないと感じたものを、自分で作って解決する。
昔はよく行われていた工程ですが、現代の生活では、必要なものはホームセンターに行けばなんでも手に入ります。自分で解決するといった工程を楽しむ機会は、減っているかと思います。
不便を楽しむことは、キャンプの醍醐味の1つ。さらに、その一歩先の不便を自分で解決するというキャンプにチャレンジしてみませんか。
是非、竹ランタンを自作して、一歩先のキャンプを楽しんでみてはいかがでしょうか。