大アカマツ、忘れない

最上・惜しまれ伐採

©株式会社山形新聞社

伐採された東法田の大アカマツの切り株

 枯死状態になっていた幹回り日本一の「東法田の大アカマツ」の伐採が10日、最上町の現地で行われた。樹齢600年の大木が大きな音を響かせて倒れたが、地域の誇りを後世に残すため、町は切った幹を保管して楽器づくりなどに活用する。

 東法田の大アカマツは幹回りが約8.5メートルあり、1993年に全国で一番太い木に認定され、県指定天然記念物となった。2018年5月、葉が枯れ落ちるなどの異変が見られ、19年8月に県の樹木医が枯死状態と判断。町は地区住民と話し合い伐採を決めた。

 この日は施工業者の約10人が午前9時ごろから作業。笛の音を合図にチェーンソーで切れ込みを入れ、ハンマーでくさびを打つと、みしみしと木がはぜる音が山に響き、巨大な幹が自重で折れた。豪快に斜面を滑り落ち、辺りに土ぼこりが舞った。

切った幹で楽器制作

 大アカマツの防除作業に長年携わってきた後藤造園(同町)の後藤一男代表は「日本一の木に刃を入れるのは心苦しかった」とし、「切った部分をいろいろな形で活用し、次の世代に残してほしい」と話していた。ある程度幹回りが分かるよう切り株は残した。町は楽器のほかの活用法も探る。

太い幹が斜面を滑り落ち、辺りに土ぼこりが上がった
みしみしと木がはぜる音が響き、太い幹が折れた=最上町東法田