新「足利高」の制服公表 伝統継承、選択も可能に

新「足利高」の制服(県教委提供)

 栃木県教委は10日、足利高と足利女子高を統合して来春開校する新「足利高」の制服と、校舎のレイアウトを公表した。制服は両校の伝統である詰め襟の学ランとセーラー服を採用した。希望に応じて男女共にジャケットとネクタイの「準制服」を選択できる。校舎には生徒の自習や発表の場に使える広場などを設けた。

 新しい制服は在校生や卒業生の意見を踏まえ、デザインは大きく変えずに着心地を向上させた。いずれの制服も黒色。セーラー服は襟に伝統の3本線と星印を継承し、黒色のリボンが付く。女子のスカートはスラックスとの選択制にする。機能性や多様性に配慮し、準制服も用意した。

 校舎は鉄筋コンクリート3階建てで、障害者らが利用できるエレベーターも設けた。1階中央部に自習スペースなどとして使える「叡智(えいち)の広場」を設置。広場は吹き抜けになっており、発表会を開けば上階からも見渡せる。1階の自習室と2階の図書館を階段で直結し、調べ学習に適した構造にした。

 県教委は「他県の先進事例を視察するなどして、生徒の学びを充実させる校舎にした」としている。

 校舎は2024年9月に使用開始予定。それまでは現・足利高を仮校舎として使用する。

ジャケットスタイルの準制服(県教委提供)

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