紀南の山中に甘い香り テイカカズラ咲く

木に巻き付き花を咲かすテイカカズラ。円内は風車のようなテイカカズラの花(和歌山県田辺市深谷で)

 和歌山県紀南地方の山中で、立木などに巻き付いたキョウチクトウの仲間テイカカズラが、白い花を無数につけている。

 別名マサキノカズラとも呼ばれる。若木の時は地面に広がり、次第につるから出した付着根で樹木や岩にはい上がる。つるの太さは8センチほどになるという。5枚の花びらは少しねじれ風車のようで、甘い香りがする。

 田辺市の大塔地域では、県道沿いのあちらこちらで、樹木から垂れ下がる様子が見られる。

 和名は、鎌倉前期の歌人「藤原定家」の名にちなんでいるともいわれる。

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