ビジョンファンド、韓国「ヤノルジャ」に最大約2,000億円投資で合意間近か

韓国の宿泊プラットフォーム「ヤノルジャ」とソフトバンクグループビジョンファンドの投資協議が終盤に入っているとの報道が出ている。

韓国済メディアなどによると、ヤノルジャは、ビジョンファンドへの投資誘致で約6兆ウォン(約5900億円)水準の企業価値評価を受けているようだ。ビジョンファンドは新株と旧株の投資額割合を約6:4で設定し、約1兆5000億ウォン〜2兆ウォン規模(約1480億円~1970億円)の投資を執行する案が有力視されている。早ければ今月末もしくは来月初めに取引が完了するとの予想もある。

一方で、韓国の店頭市場では、ヤノルジャの企業価値は約9兆ウォン水準で旧株の取引が行われていることから、6兆ウォンという企業評価は過小評価との見方もある一方、ヤノルジャが今後、海外の証券市場に上場する場合、少なくとも15兆ウォン(約1兆4800億円)から20兆ウォン(約1兆9700億円)水準の企業価値評価を受けるとの期待も出ているようだ。

ヤノルジャは、韓国を代表する宿泊総合プラットフォームだ。昨年、新型コロナウイルスの影響にも関わらず、初めての営業黒字を達成した。昨年の売上高は1920億ウォン、営業利益161億ウォンだった。売上高は前年比43.8%増、営業利益は前年62億ウォンの赤字から黒字に転換している。

世界170カ国で運営されているホテル、レジャー施設、レストランなど2万6000以上の顧客各社にクラウドベースのホテル管理システム(PMS)などのSaaS(サービス型ソフトウェア)を提供している。

(参考記事:「ビジョンファンド、韓国企業「ヤノルジャ」に970億円を投資か…実現すれば韓国企業で4社目」)
(参考記事:「韓国リイド社、ソフトバンクビジョンファンドより190億投資誘致…韓国企業では3社目」)

(写真:ヤノルジャ)

© 合同会社WTS研究所