スーパーGTドライバー勝手にお悩み相談ショッキング Vol.6 柳田真孝さん

©株式会社サンズ

 2021年も、ファンのために熱いレースを展開してくれるスーパーGTドライバーたち。SNS等でも散見されますが、所属するチームやメーカーによって差はあれど、多くのドライバーが“繋がり”をもっています。そんなGTドライバーたちの横の繋がりから、お悩みを聞くことでドライバーの知られざる“素の表情”を探りだす新企画をスタートしちゃいました! 今回はGOODSMILE RACING & Team UKYOの片岡龍也選手からバトンが繋がった、Arnage Racingの柳田真孝選手に突撃しました。

 しばしばSNS等でも見られる、気になる2ショット。「へえ、あのドライバーたち、仲良いんだ」とファンの皆さんも驚くこともあるのでは。そんなGTドライバーの繋がりをたどりつつ、ドライバーたちの“素”を探るリレートークのようなものができないか……? という企画が編集部内で出てきたのが2月。第1回の石浦宏明さんから阪口晴南さん、新田守男さん、高木真一さん、さらに片岡龍也さんに繋がっています。

 あんまり大きな悩みではなさそうな片岡さんのお悩みでしたが、バトンが繋がったのは同い年(1979年生まれ)の柳田真孝選手。所属するメーカーは違いましたが、スーパー耐久でチームメイトになったこともある仲。富士SUPER TEC 24時間レースのときに、柳田さんにお時間を頂戴しました。

2008年スーパー耐久もてぎ 優勝を飾ったPETRONAS SYNTIUM TEAMの柳田真孝/吉田広樹/F.ハイルマン。2位は谷口信輝/片岡龍也/J.アズミ。3位は藤井誠暢/荒聖治。

* * * * *

■片岡龍也さんの目のお悩みについて

──そんなこんなでマネージャー氏からも話があったと思いますが……。
柳田真孝さん(以下、柳田さん):テレホンショッキング的なね。僕らの時代にどハマりじゃないですか。

──最近の若い連中は『笑っていいとも!』良く知らない人もいるらしいのですよ。
柳田さん:マジっすか。『増刊号』とかも知らないのかな。僕は日曜日にレースがあって、増刊号を観られるときと観られないときがあったけど。

──小学生の頃とか、風邪引いて『いいとも』観られるとちょっと嬉しかったりしてね。
柳田さん:あ〜そうだよね(笑)。『観ちゃってるな』みたいな。

──そんなこんなで石浦さんから晴南くん、新田さん、真一さん、片岡と繋がりまして、マーさんに繋がりました。
柳田さん:なんで片岡が僕を指名するんですかね。もっと他にいるでしょ(笑)。

──真一さんからの悩みをTKが解決して、そこからTKの悩みをマーさんに答えてもらうというかたちっす。んで、TKは最近夜に急に明るいものを見るとキツかったりするらしいのですよ。マーさん同い年でしょ? 何かケアしてる?
柳田さん:ケア? 僕が行ってる999.9(フォーナインズ)のビジョンラボに(片岡さんも)行ったらいいんじゃない? もしくは、フォーナインズのメガネをかけるか。そうすれば良くなるでしょ。僕もそこで目のケアはしてるから。

──そのビジョンラボでは具体的に何をしてくれるの?
柳田さん:トレーニングもしてくれるし、自分の目の“弱いところ”だったりを、河合さんという目の博士がいるから、いろいろやってくれる。

──河合さん知ってる(※)。見てもらった。
柳田さん:あ、知ってる? すごく調子良くなりますよ。目だけじゃなく、カラダの調子も良くなるんですよ。「こういうカラダの症状が出るから目もこうなっちゃうよ、逆もありますよ」というケアをしてくれるんです。

※アイウェアブランド、999.9(フォーナインズ)の河合央泰さん。フォーナインズでは“スピリットサポート”として、他にも多くのドライバーやアスリートの目のケアに携わっている。筆者は松井孝允選手にご紹介いただきメガネを購入したところ、それまでとまったく違う度数を河合さんに提案され、PCの見過ぎによる眼精疲労が軽減されました。
スピリットサポートを受けているアスリート一覧はこちら
https://www.fournines.co.jp/spirit_category/person/

──柳田さんは“レースにおける目”は今のところ大丈夫?
柳田さん:今のところは大丈夫。片岡は“レースにおける目”がダメってこと?

──それはまだ平気なんだけど、明るいところから暗いところのクルマに乗ったりすると見えづらいらしい。
柳田さん:それは年だね。単純に(笑)。僕もそれは多少ありますよ。暗いところで見えづらいこと。でもレースに行っちゃえばあまり関係ないでしょ。

Arnage AMG GT3のコクピットに座る柳田真孝

■将来のことについて&新加入のArnage Racingについて

──あとTKが言っていたのは、自分は現在もチームのプロデュースをしたり、若手のコーチングをしたり、監督をしたりでこのままレースに関わり続けるだろうと思っているけど、柳田さんはそのあたりの将来をどう考えているのかと。
柳田さん:将来のビジョン? 何も考えてないよ。

──考えてないの? まあそもそも聞きたいのは、『セントラル20』は継ぐのかどうかですよ。
柳田さん:考えてないわけじゃないな(笑)。そうだね。そういうのも出てくるよね〜。ずっと考えてはいますよ。まわりからもよく言われるし。もちろん家がそういうことをやっているのも考えているし、今はレースだけでやっているけど、当然そういうことも考えているし。

──なにか言えることはあるの?
柳田さん:言えること? なんだろうな〜。今後について話したりもするけど、フェアレディZというクルマひと筋でセントラル20も50年近くやっている会社だしね。ここ何年かはやっぱり考えてはいますよ。

──あとTKは『立派な二世帯住宅も持っていますしね』とか『ハンコックタイヤをたくさん売ったり』とか言ってた。
柳田さん:立派ではないけど(笑)。二世帯をこう……うん(笑)。ハンコックも別にそういうわけじゃないし(笑)。でも、タイミング良く巡り合わせてもらえていることは幸せだし、この業界でレーシングドライバーをしながらこういうこともできるということは、みんなができるわけではないですからね。その点はすごく恵まれた環境にはいると思いますね。

──まったく話は変わりまして、今年スーパーGTではArnage Racingに移籍しましたが、どうですか。
柳田さん:厳しいけど、チームの事情もあるし、最初からうまくいくとは思っていないから。でも徐々にチーム内、チーム自体も変わってきているから。結果はすぐには出ないと思っているので、そこは焦らずやっていこうと思ってます。でも、すごくやり甲斐はあります。チームも良くしてくれるし。

──チームの雰囲気はどう?
柳田さん:いいですよ。和気あいあいだけど、ちょっとずつ上を目指しています。

──Arnage Racingではそこまでチャンピオン経験者が加わったことも多くないかもしれないですねぇ。
柳田さん:すごく大事にしてくれているし、最初も『チャンピオンだから』という感じで扱われて大事にされすぎていた感じもあったんだけど、『そこまで大事にしてくれなくていいですよ』みたいに、お互い気にしなくていい感じでやっています。伊藤(宗治/チーム代表)さんは『もう好きにやっていいよ』と言ってくれてる。でも嬉しいよね。毎回ピットに帰ってくると『よくやった!』とみんな喜んでくれて。順位は下だけど、なんか嬉しいです。

──なんか良いですねぇ。そういうの。
柳田さん:よくMotoGPなどを観ていても、選手が帰ってくるとチームのみんなが出迎えてくれて『お疲れさま』という感じがあるじゃないですか。無線での『お疲れさま、ありがとう』ではなく、みんなで迎え入れてくれる感じがすごくある。ドライバーもやっぱり人間なので、そういうことをしてくれると、やっぱり『頑張ってこのチームに貢献したい』という気持ちにはすごく強くなりますね。

Arnage AMG GT3

■柳田真孝さんのお悩み相談

──そんなこんなで、マーさんは最近お悩みありますか?
柳田さん:悩みぃ!? 何かなぁ。さっき言っていた『今後どうするか』というのは悩みと言うかな……。あとは子育てとかですか。ぜんぜん家に帰ってないんです。S耐行くでしょ? SF行くしスーパーGTも行くでしょ? S耐も搬入日から入ると火曜日くらいから家を出てしまうので、まぁまぁ家にいないんですよ。

──特にこのスケジュールだとそうとうキツいですよねぇ。自分もですが。
柳田さん:ついに家族に忘れられるなと思って(苦笑)。みんなどうしてるのかな?

──柳田家はいま何人家族? 忘れられ気味?
柳田さん:今は4人家族だけど忘れられていますねぇ。だから毎日電話してるけど。子どもに忘れられると悲しいから。

──つーても、完全に忘れられているわけではないでしょ?
柳田さん:そりゃ完全にではないですね。上の子もだいたい僕が何をしているのか分かってきているし。だから家族とどう接したらいいのか、どう時間をとるのか。他の人たちは『いつ休みをとって家族と過ごしているの?』ということが知りたい。平日学校を休ませるのか、どうしたりしているのか。

──その悩み、誰にぶつけたい?
柳田さん:誰かな。忙しそうな人だよね。現役じゃなきゃいけないんですよね。同じくらいの年代で家族がいて……。道上(龍)さんかな。忙しいよ。乗ってるし監督もやってるし、カートチームも持ってるでしょ?

──でもマーさんは道上さんと接点はある?
柳田さん:あんまりないかな……。仕事とかイベントで一緒になったことはあるので、まったく知らないわけではないけど。

──悩みをぶつけるほどじゃないかな。
柳田さん:そうだね。だからセントラル20の話で言うと、やっぱり(星野)一樹さんかな。

──TKも『一樹さんに繋がるだろう』って予想してたけど。
柳田さん:それで繋いでみましょうか。セントラル20というか、今後についてかな。家族との時間については、逆に僕が一樹さんの悩み聞いてもいいし(笑)。

──実質一樹さんはインパルについては、継いでるようなものでしょう?
柳田さん:一樹さんがインパルを手伝うと言ったとき、僕は『すごいな』と思って。ずっと一樹さんはインパルを手伝わないで、違う道を行くんだろうと思ってたから。一樹さんがインパルのツナギを着て手伝っているのを見たときにはすごいと思ったし、ああやってできるのはなかなかないと思う。

──スーパーフォーミュラでもチームを手伝ってますしね。
柳田さん:星野(一義)さんもまだまだサーキットは行きたいはずだけどね。そもそもあの年代の方たちは元気だからね。うん。ホント元気なのよ。

──マーさんのお父さん(柳田春人さん)もぜんぜん元気だしね。
柳田さん:そう。元気なんだよね。ところどころ『年とってきたな〜』というのはあるけど。モーラにいたときも社長(花輪幸夫代表)は元気だったし。将来のことについて悩まなくても、逆に『この人たちについていけば良いかな』というのがあっちゃったから、実際に頼りにできなくなってしまったときに怖いという悩みはありますね。いろんな人たちが偉大すぎて。
* * * * *

 というわけで、片岡龍也さんの予想どおり(?)、次回は星野一樹さんに繋がりました。こちらも取材済みなのですが、どんな解決を提示してくれるでしょうか? 次回もお楽しみに!

レポーターとして野尻智紀(TEAM MUGEN)にインタビューする柳田真孝さん
星野一樹&柳田真孝といえばこのシーン。2010年はコンビでGT300チャンピオンを獲得した。