斎藤工×秋元康の謎が謎を呼ぶ「漂着者」。「皆さんに必要とされるドラマになっていく、そんな必然性を感じています」

テレビ朝日系では7月から、斎藤工が主演を務め、企画・原作を秋元康が手掛けるドラマ「漂着者」(金曜午後11:15、開始日未定。一部地域で放送時間が異なる)がスタートすることが分かった。

ある地方の海岸に斎藤演じる全裸のイケメン男性が漂着し、偶然この男を発見した女子高生たちが、軽い気持ちでSNSに動画を投稿したことで、<#イケメン全裸漂着者>というワードがトレンド入りするほどバズり、男は一躍時の人に。発見時につぶやいた言葉から「ヘミングウェイ」とも呼ばれるようになったその男は、記憶もなく自分が何者かも分からないものの、世間を騒がせている事件を解決に導く予言めいた力を発揮したことで、次第に人々からあがめられる存在になっていく。

秋元は「毎日のように、テレビや新聞や雑誌で取り上げられている話題の人物が、もしも身元を偽ったとしても、今のネット時代、すぐに『あいつは、〇〇だ』と特定されるでしょう。では、もしも、どれだけマスコミが調べても、どこの誰なのか全く分からない正体不明の人物が現れたとしたら? しかも、その人物が『過去のことを全く思い出せない』と言い張る記憶喪失のイケメンだとしたら? そして、それが意味ありげにほほ笑む斎藤工だとしたら? 彼はどこからやって来たのでしょうか。何のために? そんなストーリーの続きを見たくなる“クリフハンガー”満載のドラマを企画しました」と企画の背景を語っている。

斎藤は「実はかなり前にこのお話をいただいていたんですが、まず、『なぜ僕なんだろう…』と思いました。でもその後、今、このタイミングで作品自体も“漂着する”ことになり、すべての点が線になってつながったような不思議な体験をしています」とコメント。

また、秋元康企画・原作作品への出演は「共演NG」(テレビ東京系)に引き続き二度目ということを受け、「『共演NG』の時にも、『秋元さんはどこまで先が見えている方なんだろう』と感じていたんですが、エンターテインメントを通じてみんなが思っていたことを表現してくださいますよね。サブスクリプションが主体となってきている時代に、民放のドラマはどうあるべきかを示唆する作品だったなと思います。この『漂着者』は、演じる僕自身が確固たる答えを持つというよりは、演じながら秋元さんのビジョンにたどり着いて行く、そんな作品になっていくんだと思います」と打ち明けた。

ヘミングウェイを演じるにあたり「実際に僕の周りにも記憶の一部を失っている方がいらっしゃるんです。その方を見ていて、僕自身、何かを失った時に、別の能力が倍増してリカバリーするという、人間がもともと持ち合わせている英知を超えた能力というのは、実際にあると思っています。厳密にいうと、この方がモデルというわけではないんですが、これまで見てきた作品の主人公も含めていろいろなものを参考にさせていただきました。ヘミングウェイは地上に降り立った人なのか、もしくは天界の人なのか…。地面から数cm浮いているような価値観をもっているんだと思います。僕が思っている概念と、秋元さんが僕を選んでくださった事実に身を投じて、ヘミングウェイになっていけたらいいなと思います」と意気込む。

そして、撮影に向け「このドラマは足掛け3年で実現することになったんですが、今振り返ってみると『この時間は必要なものだったんだな』と思います。2021年、皆さんに必要とされるドラマになっていく、そんな必然性を感じています。秋元さんが見ていらっしゃる“今”と“未来”を提示し、さらに僕自身が“見たいもの”を作っていきたいと思います」と語るとともに、視聴者にメッセージを送っている。

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