榎戸育寛が2日間ともトップタイムを記録。厳しい暑さに見舞われた特別スポーツ走行/全日本ロード

 全日本ロードレース選手権第4戦筑波特別スポーツ走行2日目も朝から快晴となり最高気温は32度、路面温度は56.5度まで上がり真夏のような暑さとなった。いきなり暑くなったため、厳しい暑さもさることながら、急にフィーリングが変わってしまい、そこに対応するために各ライダーは苦労していた。

渡辺一馬(Astemo Honda Dream SI Racing)/2021全日本ロード第4戦筑波 特別スポーツ走行

 そんな厳しいコンディションの中、転倒したライダーも多く、ST1000クラスでは、1本目に最終コーナー進入で渡辺一馬(Astemo Honda Dream SI Racing)が転倒。2回目でも数台がクラッシュし、好調の豊島怜(speedHeartDOGFIGTHRACINGYAMAHA)もセッション終盤にアタック中に最終コーナーで転倒し赤旗が提示される。渡辺も豊島も大きな怪我はなくひと安心と言ったところだ。

榎戸育寛(SDG Motor Sports RT HARC-PRO.)/2021全日本ロード第4戦筑波 特別スポーツ走行

 2日目もトップタイムを記録したのは、榎戸育寛(SDG Motor Sports RT HARC-PRO.)

「2本目は、とにかく路面温度が高く、タイヤのインフォメーションが変わっていたので見極めながらの走行でしたが、ベストと同じようなタイムを4周記録できました。事前に用意していた項目、現場で起きた問題など、いろいろテストをこなすことができ、タイム以上に実際に走って感じられたことが大きな収穫になりました。いろいろなシチュエーションに対応できる体制が整ったと思います」と榎戸は、レースに向けて自信のコメント。

岡本裕生(bLUcRUニトロレーシング51YAMAHA)/2021全日本ロード第4戦筑波 特別スポーツ走行

 2番手の岡本裕生(bLUcRUニトロレーシング51YAMAHA)も1本目に56秒台に突入。路面温度の上がった2本目にはロングランを行い、そのなかで56秒605をマークした。

「筑波には苦手意識があるのですが、ロングランで56秒台に入れることができましたし、いいフィーリングを得ることができました。昨日の2本目でダメ出しができたことも大きかったですね。天気予報は微妙ですがレースウイークは、ぜひフルドライで走りたいです」と岡本。

 56秒台に入れたのは、榎戸と岡本のみ。レースウイークも、このふたりがセッションをリードしていきそうだ。

前田恵助(bLUcRU伊藤レーシングBORGヤマハ)/2021全日本ロード第4戦筑波 特別スポーツ走行

 3番手には、57秒052の南本宗一郎(AKENO SPEED・YAMAHA)、4番手に57秒119の前田恵助(bLUcRU伊藤レーシングBORGヤマハ)とヤマハ勢が続いた。

「今回のテストで初めてヤマハ+KYB+ダンロップという組み合わせで筑波を走りました。最初は、自分自身の求めているフィーリングとかけ離れていたので、データを見ながらすり合わせていきました。ツインリンクもてぎ、SUGOと車体も煮詰まってきていますが、まだまだ課題が残っているので、レースウイークにしっかり合わせ込んでいきたいですね」と前田。

津田拓也(WestPower SUZUKI)/2021全日本ロード第4戦筑波 特別スポーツ走行
作本輝介(Astemo Honda Dream SI Racing)/2021全日本ロード第4戦筑波 特別スポーツ走行

 津田拓也(WestPower SUZUKI)が57秒143でスズキ最上位の5番手。6番手に57秒178の作本輝介(Astemo Honda Dream SI Racing)、7番手に57秒331の豊島、8番手に57秒333の星野知也(TONE RT SYNCEDGE4413 BMW)、9番手に57秒354の渡辺、10番手に57秒476の渥美心(TONE RT SYNCEDGE4413 BMW)と僅差で続く結果となった。

ST600:國峰啄磨(TOHO Racing)/2021全日本ロード第4戦筑波 特別スポーツ走行

 ST600クラスは、國峰啄磨(TOHO Racing)が58秒012でトップタイム。

「初日に57秒台に入っていましたし、路面温度が上がっていても、一昨年の自己ベストまではいきたかったですね。ただ、ロングランも行い、いいアベレージで走ることができたので、マシンは、いいレベルに仕上がって来ていると思います。チームのおかげで走ることに集中できていますし、あとは自分自身が、どう合わせていけるかですね」と國峰。

ST600:荒川晃大(MOTO BUM HONDA)/2021全日本ロード第4戦筑波 特別スポーツ走行

 2番手には、58秒230で荒川晃大(MOTO BUM HONDA)が続いた。3月の筑波選手権で57秒412を記録しているが、急激に暑くなった路面コンディションに苦戦したと語っていた。

 3番手に58秒318の埜口遥希(MuSASHi RT HARC-PRO.)、4番手に58秒405の長尾健吾(NCXXRACING&善光会 TEAMけんけん)、5番手に58秒408の鈴木光来(MOTO BUM HONDA)と僅差で続いた。

J-GP3:小室旭(Sunny moto Planning)/2021全日本ロード第4戦筑波 特別スポーツ走行

 J-GP3クラスも初日に続き小室旭(Sunny moto Planning)が1本目にベストタイムを更新。1分00秒016で連日のトップタイムとなった。

「使うタイヤも選ぶことができましたし、抱えている問題点の解決策も絞れたので、いいテストになりました」と小室。

 1分00秒161で2番手につけた尾野弘樹(P.MU 7C GALE SPEED)は、2日目も2本目でトップタイムを記録した。

「いろいろなセットを試すことができたので、充実したテストになりました。調子もよくなってきているのでレースウイークに、しっかり勝負したいですね」と尾野。

 今回も小室と尾野がセッションをリードしたが、3番手の細谷翼(realize racing team)が1分00秒275、4番手の木内尚汰(TEAM PLUSONE)が1分00秒407と、その差を詰めてきているだけに、トップ争いに絡んでいきたいところだ。

JP250:篠崎佐助(TEAM TEC2 & YSS)/2021全日本ロード第4戦筑波 特別スポーツ走行

 MFJ CUP JP250は、篠崎佐助(TEAM TEC2 & YSS)が1分05秒340でトップ。2番手の石井千優(千葉北ポケバイコースTeamN-PLAN)が1分05秒341と僅か0.001秒差で続いた。6番手まで1分05秒台を記録しただけに、本番は、どこまでタイムを縮めて来るか!?

岡本裕生(bLUcRUニトロレーシング51YAMAHA)/2021全日本ロード第4戦筑波 特別スポーツ走行

■ST1000 フリー走行1回目

Pos. No. Rider Team Motorcycle Time

1 39 岡本裕生 bLUcRUニトロレーシング51YAMAHA ヤマハYZF-R1 56.929

2 40 南本宗一郎 AKENO SPEED・YAMAHA ヤマハYZF-R1 57.052

3 38 前田恵助 bLUcRU伊藤レーシングBORGヤマハ ヤマハYZF-R1 57.119

4 5 榎戸育寛 SDG Motor Sports RT HARC-PRO. ホンダCBR1000RR-R 57.129

5 3 作本輝介 Astemo Honda Dream SI Racing ホンダCBR1000RR-R 57.260

6 6 星野知也 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW BMW S1000RR 57.333

7 47 豊島怜 speedHeartDOGFIGHTRACINGYAMAHA ヤマハYZF-R1 57.361

8 14 渥美心 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW BMW S1000RR 57.476

9 37 渡辺一馬 Astemo Honda Dream SI Racing ホンダCBR1000RR-R 57.495

10 7 津田拓也 WestPower SUZUKI スズキGSX-R1000R 57.500

11 43 村瀬健琉 Team TKR スズキGSX-R1000R 57.522

12 4 藤田拓哉 JDS DOGFIGHTRACING・YAMAHA ヤマハYZF-R1 57.525

13 41 和田留佳 RS-ITOH ☆FirstStar カワサキZX-10RR 57.791

14 19 新庄雅浩 AUTOBOY☆Firststar カワサキZX-10RR 58.025

15 17 谷本音虹郎 speedHeartDOGFIGHTRACINGYAMAHA ヤマハYZF-R1 58.096

16 12 長谷川聖 Team KAGAYAMA powerdby YOSHIMURA スズキGSX-R1000 58.147

17 18 柴田義将 OGURA CLUTCH with RIDE IN+TPFS ヤマハYZF-R1 58.207

18 21 松川泰宏 モトバム+サイ・パートナーズ ホンダCBR1000RR-R 58.430

19 44 梶山知輝 RankUp Aprilia アプリリアRSV4 RF LE 58.644

20 46 鈴木孝志 OGURA CLUTCH with RIDE IN+TPFS ヤマハYZF-R1 59.131

21 31 中澤孝之 DOGFIGHTRACING・YAMAHA ヤマハYZF-R1 59.178

22 1 伊藤和輝 日本郵便HondaDream TP ホンダCBR1000RR-R 59.210

23 48 坂本崇 41planning oguracluch ridein ヤマハYZF-R1 59.399

24 25 ジェゲデ・ゼカライヤ Rank Up Aprilia TTP Racing アプリリアRSV4 RF 59.913

25 29 武田数馬 浜松チームタイタン スズキGSX-R1000R 1’00.562

■ST1000 フリー走行2回目

Pos. No. Rider Team Motorcycle Time

1 5 榎戸育寛 SDG Motor Sports RT HARC-PRO. ホンダCBR1000RR-R 56.474

2 39 岡本裕生 bLUcRUニトロレーシング51YAMAHA ヤマハYZF-R1 56.605

3 7 津田拓也 WestPower SUZUKI スズキGSX-R1000R 57.143

4 40 南本宗一郎 AKENO SPEED・YAMAHA ヤマハYZF-R1 57.149

5 3 作本輝介 Astemo Honda Dream SI Racing ホンダCBR1000RR-R 57.178

6 47 豊島怜 speedHeartDOGFIGHTRACINGYAMAHA ヤマハYZF-R1 57.331

7 37 渡辺一馬 Astemo Honda Dream SI Racing ホンダCBR1000RR-R 57.354

8 43 村瀬健琉 Team TKR スズキGSX-R1000R 57.624

9 4 藤田拓哉 JDS DOGFIGHTRACING・YAMAHA ヤマハYZF-R1 57.636

10 14 渥美心 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW BMW S1000RR 57.650

11 6 星野知也 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW BMW S1000RR 57.660

12 38 前田恵助 bLUcRU伊藤レーシングBORGヤマハ ヤマハYZF-R1 57.746

13 12 長谷川聖 Team KAGAYAMA powerdby YOSHIMURA スズキGSX-R1000 58.013

14 17 谷本音虹郎 speedHeartDOGFIGHTRACINGYAMAHA ヤマハYZF-R1 58.138

15 19 新庄雅浩 RS-ITOH☆Firststar カワサキZX-10RR 58.209

16 41 和田留佳 RS-ITOH ☆FirstStar カワサキZX-10RR 58.221

17 44 梶山知輝 RankUp Aprilia アプリリアRSV4 RF LE 58.592

18 18 柴田義将 OGURA CLUTCH with RIDE IN+TPFS ヤマハYZF-R1 58.704

19 46 鈴木孝志 OGURA CLUTCH with RIDE IN+TPFS ヤマハYZF-R1 58.922

20 21 松川泰宏 モトバム+サイ・パートナーズ ホンダCBR1000RR-R 59.137

21 25 ジェゲデ・ゼカライヤ Rank Up Aprilia TTP Racing アプリリアRSV4 RF 59.328

22 31 中澤孝之 DOGFIGHTRACING・YAMAHA ヤマハYZF-R1 59.486

23 48 坂本崇 41planning oguracluch ridein ヤマハYZF-R1 59.660

24 29 武田数馬 浜松チームタイタン スズキGSX-R1000R 1’00.888

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