鷹、9年ぶりに交流戦勝ち越し逃す 拙攻に工藤監督「あと1本というところ」

ソフトバンク・工藤公康監督【写真:藤浦一都】

ベテラン左腕・石川を打ち崩せず「上手くやられた」

■ヤクルト 1ー0 ソフトバンク(11日・PayPayドーム)

ソフトバンクは11日、本拠地・PayPayドームでのヤクルト戦に0-1で敗れた。先発の石川柊太が8回1失点と好投するも、打線が前日に続き繋がらず。ヤクルトを上回る7安打を放ちながら、1点も奪えず。これで交流戦は5勝7敗4分けとなり、2試合を残して2012年以来、9年ぶりに交流戦勝ち越しを逃すことになった。

ベテラン左腕の石川雅規に翻弄された。初回先頭の川島が中前安打で出塁しながら、続く今宮が強攻の末に一ゴロ併殺。3回2死から連打で一、二塁のチャンスを作ったが、これも実らず。石川雅の前に6回まで無失点に封じられた。

7回には1死から連続四球でチャンスを作ったが、甲斐が一飛に凡退。松田に代打・長谷川を起用したものの、中飛に倒れた。さらに8回には2死から栗原が二塁打で出塁。柳田が申告敬遠、中村晃も四球を選んで繋いだが、代打・明石が痛恨の見逃し三振。チグハグな攻撃に終始し、零封負けを食らった。

再三のチャンスも実らずに敗れた試合後の工藤公康監督は「あと1本というところじゃないですか。ヒットは出てるし、そこだと思います」と淡々したもの。前日の広島戦後には「工夫がない」とコーチ陣へ苦言を呈していたが、この日は「少なからず(工夫は)あったと思います」と言う。

「打撃コーチの中で狙い球であったり、カウント球を狙って打っていた。その中でヒットも出て走者も出ていたので、最終的にはあと1本というところになりますけど、そこに関しては、みんな対応していたと思います。低めに集められたり、カウントを整えられたところもある。うまくやられたなと思います。その中でもチャンスは作れている。そこが作れないと工夫が必要かなと思いますけど、今日はそこを作れた」と悲観していなかった。

交流戦9度目のVは消滅し、この日は9年ぶりに勝ち越しも逃すことに。それでも、指揮官は「先のことを考えるより明日のゲームが大事。長いシーズンいろいろありますよ。我慢するところは我慢していきましょう」と語り、気持ちを切り替えていた。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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