竹中平蔵氏がワクチン遅れの元凶を名指し「総理は『早く認可しろ』と言ったが…」

竹中平蔵氏

元総務省で経済学者の竹中平蔵氏(70)が11日、自身のユーチューブを更新し、コロナ騒動の真実を解説した。

竹中氏によると「医師会というと全部のお医者さんの代表みたい思ってる人が多いんですけど、これは開業医を中心とした人で今コロナで頑張ってる勤務医と違う人たちです」と日本の医師・医療は二重構造になっているという。

そして「この医師会はすごい政治力を持っている。医師会を中心にして厚生労働省には医療技官という人たちがいます。厚生労働省のお医者さんに関する(ヒエラルキーで)技官の力はものすごい強い」と話した。

ワクチンの認可が遅れた最大の理由として「日本のこの医療を中心とした、そして厚労省の医療技官が自分たちのヒエラルキーを守るためにものすごい政治力を発揮している」と説明した。

諸外国(米英)に比べてワクチン普及が遅れた原因について政府や総理大臣が怠けていたという声に対して「とんでもない。総理大臣は『早く認可しろ』と言ったが、厚生労働省が技官を中心にこの認可をしなかった」と明かした。

海外で治験をやっているにも関わらず厚生労働省の技官たちが「いやいや日本でも治験をしなきゃダメです」と言って、「そして早くやることを怠った。結果的にワクチンを確保するのが遅れた」と指摘。

日本には族議員と官僚と既得権益者によって構成される「鉄の三角形」と言われる非常に強固な改革を阻む主体があるとという。

「それが今回コロナという異常な状況の下でこの三角形が持ってる頑固さと非合理さが全面に出てきたと思います」と話した。

「医師会っていうのは本来は国民のために自分たちは何ができるかということを本気で考えてほしい。そのために力を出す汗を流す。そういう存在であってほしい」と要望。続けて「しかし今は自分たちの既得権を守るための活動というのがやっぱり国民からも目に見えてきてる。幸いにして医師会の会長が不用意な発言をいっぱいしてますので国民は皆それに気が付いてきています。医療の大改革がコロナ後には絶対必要。保守的な既得権益者の皆さんには覚悟しておいてほしいと思います」と強い口調で語った。

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