【新型コロナ】東京都の新規感染者数、減少幅鈍る リバウンド懸念さらに高まる

 6月11日の東京都における新型コロナウイルスの新規感染者は435人と発表された。29日連続で前の週の同じ曜日を下回っており減少傾向は続いているが、週ごとの統計で見れば、前々週から前週にかけての減少率と比べ明らかに減少幅が鈍っている。リバウンドの懸念が高まっていると評価せざるを得ない状況だ。

10日のモニタリング会議では「第3波の前とほぼ同数の高い値」と指摘

 東京都の新規感染者数は今月に入っても引き続き減少傾向が続いており、政府も6月20日の緊急事態宣言の期限は延長しない方向で検討を始めたとみられている。ただ週ごとの集計値で推移を見ると、前々週(5月23日ー29日)に対する前週(5月30日ー6月5日)の減少幅は23%弱だったのに対し、今週11日までの6日間の集計値で前週の6日間と比較すると、減少幅は14.3%になっており、明らかに減少傾向が鈍っている。

 10日に開かれた東京都の感染状況を評価する都のモニタリング会議でも、減少幅についてではないものの、専門家から「新規陽性者数が十分に下がりきらな いまま、第3波の爆発的な感染拡大前 とほぼ同数の高い値で推移している」「第 3 波は、新規陽性者数の400人前後での推移が約 3 週間続いた後、爆発的に感染が再拡大した」と指摘。感染力がより高いといわれる変異株の影響を考えれば、新規陽性者数を徹底的に減らす必要があると強い懸念を引き続き示している。

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