トヨタWECチーム首脳、平川亮を「最も高いポテンシャルを持つ」と評価。複数回のテスト参加も示唆

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 WEC世界耐久選手権に参戦するトヨタGAZOO Racingのチーム・ダイレクター、ロブ・ロイペンによれば、平川亮はトヨタのドライバーラインアップにおけるレギュラーシートを獲得するための「長期的なチャレンジ」をする可能性がある、という。

 2017年スーパーGTチャンピオンの平川は来週6月15〜17日、ポルトガルのアルガルベ国際サーキットでトヨタGR010ハイブリッドをテストする。また、今週末のポルティマオ8時間レースの週末から、すでにTGRチームに帯同している。

 ロイペンは平川のテストの目的について、フルタイムのシート獲得の可能性に向けて準備を整えることを視野に、トヨタのハイパーカーで「経験を積む」ことであると述べている。

 平川は4年前のポルティマオでのセッションを含め、過去にLMP1マシンのテストを経験しているが、2017年のル・マン24時間のシートを国本雄資が獲得した後は、日本のレースに専念していた。

「彼は明らかに、チームのWECドライバーとなるための経験と挑戦を積むために、ここにいる」とロイペンはSportscar365に対し語った。

「それは亮の決断であり、彼は完全にそれを支持している。彼は本当にこのチャンスを手にしようとしているんだ」

「彼が将来のドライバー候補として検討されていた2017年、我々はともにいくつかのテストを行なった」

「その後彼は日本に戻り、スーパーGTとスーパーフォーミュラで見事な成功を収めたが、彼の関心は間違いなくもう1回チャンスを得ることであり、この場に来ることにあった」

「山下健太と国本雄資に続いて、彼は我々にとって素晴らしく、トヨタのプログラムで非常にうまくやっている。彼がここに戻ってきたのは、良いことだ。彼は耐久レースを望んでいる。いまや、彼はとても成熟している」

 平川の日本でのパフォーマンスが、ル・マン参戦マシンでの2度目のチャンスにつながった経緯について尋ねられたロイペンは、次のように述べている。

「それらのチャンピオンシップにおいて彼が残してきたレガシーと、その成長の仕方だ」

「4〜5年前と、現在の亮を比較すると、もちろん彼は成熟度、能力、経験が向上している」

「また、小林可夢偉のようなメンターが彼をサポートし、判断してくれているので、彼がここに戻ってきてよかったと思う。彼は我々の日本人の同僚の中でも、最も高いポテンシャルを持つドライバーであると、我々は考えている」

 平川はチャンピオンシップで2位につけているスーパーフォーミュラのレースを欠場して、WECのテストに参加する。

「それをシリアスに受け止めるのであれば、1回きりのテストではなく、複数回のテストであるべきだ」とロイペン。

 平川は先週、ケルンのTGRヨーロッパにおいて、GR010ハイブリッドのドライブに先立つシミュレーター・セッションを終えている。15〜17日に予定されるテストでは、6人のレギュラードライバー全員も参加するが、第2戦のレースウイークを通じて平川はチームに帯同し、その雰囲気に慣れ、ブリーフィングにも加わるという。

6月11日、レギュラードライバーとともにアルガルベ国際サーキットのトラックウォークに臨む平川亮

「それを楽しみにしています」と平川はSportscar365に対し語っている。

「ケルンではすでに、シミュレーターのセッションをやりました。まだ、(GR010ハイブリッドの)運転を学んでいるところですし、理解すべきことがたくさんあり、週末を通じていくつかの未知なることを発見していくと思います」

「最後に僕が行なったLMP1のテストは、おそらく今とはクルマの仕様が異なり、燃料カットといったドライビング・スタイルが必要でした。でも、このクルマは普通のクルマのように運転することができます」

「シミュレーターの時から、自分が望むように運転できると感じました。僕は準備ができていますし、経験と自信もあります」

「来年には(レースシートで)これができるといいのですが、それは僕が決めることではありません。まずは来週自分のベストを尽くして、その後どうなるか、ですね」