バクーのピットエントリーを“最も危険な場所”と評価した元F1王者ロズベルグにレースディレクターが反論

 FIAのレースディレクターを務めるマイケル・マシは、バクー市街地サーキットのピットエントリーを「世界で最も恐ろしい場所のひとつ」と考えている2016年のF1世界チャンピオンのニコ・ロズベルグに反論した。

 ロズベルグは自身のYouTubeチャンネルで、バーチャルラップのプレゼンテーション中に、2016年にメルセデスから優勝したときのバクー市街地コースについてコメントした。彼は通常、コースのコーナーを走り抜け、各セクションとコーナーの固有の特性についてファンに知識を提供している。23回のグランプリ優勝経験を持つロズベルグは、バクーのピットエントリーの危険な側面を指摘し強調した。

「僕が1年のなかでも最も危険だといつも思っていた場所のひとつを見せるよ」とロズベルグは語った。

「ここは本当に怖い。ここには時速350kmで到達するものだが、左側を見て欲しい。(ピットエントリーを指して)」

「ここでマシンの何かが故障したと想像してみてほしい。時速350kmで走っているんだ。左側にはウォールだけが立ちはだかっている。もし何かが故障してあのウォールに突っ込んだら終わりだ。無傷ではすまない」

「ここは僕がF1マシンをドライブしたなかで最も恐ろしい場所のひとつだ。あそこへ行くのはとんでもなく間違っていると感じる。でも挑戦してやってみなければならないんだ」

 アゼルバイジャンGPの週末は多くのインシデントで台無しになったが、幸いバクーのピットエントリー付近では何も起きなかった。マシはこのサーキットはFIAのグレード1の要件を満たしていると述べた。

「私はそのコメントには反対だ」とマシは述べた。

「ピットエントリーとサーキット全体は、設計されるとFIAからグレード1サーキットとして認証を受けた。FIAがレギュレーションで求めている様々な安全要件のすべてを満たしている。だから私は同意しない」

2021年F1第6戦アゼルバイジャンGP バクー市街地サーキットのピットロード

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