サギ営巣数が激減 壬生町、1年がかりの対策奏功

古墳敷地内でロケット花火を飛ばす町職員

 【壬生】壬生甲の国指定史跡「愛宕塚古墳」のアオサギの営巣数が大幅に減ったことが11日までに、町生涯学習課の調べで分かった。1年前には23基が確認されたが、今年(5月14日現在)は約4分の1の6基になった。町が1年がかりで進めてきた追い払い対策などの効果が表れたとみられる。

 同所の雑木林では4年ほど前からアオサギが営巣し、年々少しずつ増加。昨年は約50羽が確認され、ふん害や鳴き声などが問題になっていた。周辺は住宅地のため、住民からは環境の悪化を心配する声が多く、近くの事業所は頻繁に屋根を洗浄していた。

 相談を受けた町は昨年5月からひなが巣立つ8月ごろまで、毎日ロケット花火を飛ばして追い払い策を講じた。営巣期が終わった10月には、翌年に巣を作らせないための取り組みをスタート。アオサギは通常、樹高30メートルほどの木に巣を作るため、対象となる木を減らそうと、敷地内にある愛宕神社の参道脇の9本の樹高を5メートルほど低くした。

敷地内に落ちていたアオサギの卵の殻

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