蒸気機関車から電車まで、あらゆる車両が集結した西の巨大工場

兵庫県神戸市須磨区。山陽線 鷹取駅と神戸貨物ターミナル駅を上空からみてみる。

現在のGoogleマップでは、鷹取駅の北側に、下り列車線、着発1~3番、アスファルトのコンテナホーム、着発4~6番、上り列車線と並んでいるのがわかる。

その北側には、JR西日本神戸総合グラウンドや、タワーマンションのシティタワーグラン須磨鷹取がある。

このタワマンやグラウンドがある土地に、もともと国鉄から引き継がれた巨大車両工場があった。

それが、鷹取工場。開設は120年前の1900(明治33)年。国鉄時代は蒸気機関車の製造・検査・修繕、のちにディーゼル機関車・電気機関車・電車・気動車・客車など西日本エリアの在来線車両を検査・修繕する一大工場として存在した。

画像↑↑↑は国土地理院1975年の風景。画面左側にS字カーブで鷹取操車場をまたぐ道路が、阪神高速3号神戸線。その交差部付近には転車台もみえる。

鷹取工場 検修庫へと続くヤードには、貨車らしき車両がぎっしり。現在のJR西日本神戸総合グラウンド付近の土地は、廃材置き場のようにもみえる。

当時は、阪神高速3号神戸線の左側(西側)にも貨物ヤードがあった。現在はこの付近に神戸市営松風住宅がたっている。

また鷹取駅の南側をみると、鷹取駅の明石寄り(西側)から線路が分岐し、海側へとのびる専用線がみえる。

これは、三菱石油神戸油槽所やシェル石油神戸事業所(現 シェルルブリカンツジャパン 神戸事業所)へと続いていた専用線。いまその跡地とおもわれるゆるやかなカーブ道などが残っている。

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