ライオンズの若き龍・綱島龍生選手の活動報告 〈11〉来季1軍へオフが勝負

 公式戦を終え、11月はみやざきフェニックス・リーグに参加していた綱島龍生。今シーズンは試合数が少なく、出場できていない時期もあった綱島にとって、今年最後の実戦は楽しく、「昨年と比べて数字は同じくらいだけど手応えはいい」と、2020シーズンを締めくくった。その中でもバッティングに手応えを感じており、「力強さが出てきた」と、シーズン中の取り組みの成果を実感している。

 フェニックス・リーグといっても、1日のスケジュールは午前8時からの早出練習に始まり、試合後は辺りが暗くなるまで個別練習をする日々。最終バスが出発する午後6時ごろまで白球と向き合うが、暗くて球が見えなくなってしまうこともあった。

 そんな日々を過ごしていた綱島は「体がバキバキです」と言いながらも、その声からは充実した様子がうかがえる。

 特に、松井稼頭央2軍監督からの個別指導の時間はゴールデンタイムだ。松井2軍監督は自分の持っている全ての引き出しを開け、綱島に合うのではないかと思うものを選びアドバイスをする。そこからフェニックス・リーグ期間中に7個もの金言を授かった綱島。「もう体に染み込ませるだけです」と野球少年のように声を弾ませた。

 2軍打撃コーチに就任した高山久からは「(打つ時に)顔が傾く癖がある。それで景色が変わって、しっかり球を捉える確率が下がるから気を付けて」とアドバイスをもらい、打撃練習にはより一層力が入る。

みやざきフェニックス・リーグで実戦経験を積んだ綱島(球団広報部撮影)

 いよいよ本格的なオフシーズンに入るが、一番の楽しみは実家のカレー。なにも言わずとも帰省すると食卓に登場する大好きな味だ。「しっかりとリフレッシュをして、12月は新潟で体づくりをし、1月からはマンツーマン指導でみっちり鍛え上げます」と宣言した。

 来シーズンで4年目となる綱島。1軍昇格を果たした同期を目の当たりにする悔しいシーズンはもういらない。来年こそはリニューアルされたメットライフドームとともに、1軍選手としての〝1年生〟を迎えるため、このオフが勝負になりそうだ。
(西武ライオンズ広報部・亀田礼子)

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