新型コロナウイルスのワクチン接種 ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ…対象年齢、副反応など違いは?

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 新型コロナウイルス感染症のワクチン接種は、医療従事者に続いて、高齢者、65歳未満の住民と順次進められている。ワクチンの種類や違いを紹介する。⇒アストラゼネカ社のワクチンを詳しく

【ワクチンの種類、違いは?】

 日本で薬事承認されたワクチンは3種類あり、主にファイザー社とモデルナ社のワクチンが使用されている。アストラゼネカ社のワクチンは2021年7月30日に開かれた専門分科会で原則40歳以上を接種対象にすることを決め、8月から一部地域で接種が始まった。

 英大学の研究者らの集計では9月22日までに、世界のワクチン接種回数が累計60億回に達した。21日時点の接種回数を国別にみると中国が最多で約20億回、日本は約1億5千万回で5位となっている。

 河野太郎行政改革担当相は、9月14日に行われた全国知事会との意見交換で、3回目の接種「ブースター接種」に関し「だんだん視野に入ってきている」と説明。実施する場合は自治体の意見も聞きながら時期や方法を検討したいとの考えを示した。

ファイザー社

・対象年齢:12歳以上 ・発症予防効果:約95%と報告されている ・接種回数:2回。2回目は1回目から約3週間後 ・保管温度:-75度前後で6カ月、-20度前後で14日 ・主な副反応:(発現割合50%以上)注射部位の痛み、疲労、頭痛(同10~50%)筋肉痛、悪寒、関節痛、下痢、発熱、接種部位の腫れ(同1~10%)吐き気、嘔吐 ※まれに起こる重い副反応は、重いアレルギー反応の「アナフィラキシー」など ※※ごくまれに、ワクチン接種後に軽症の心筋炎や心膜炎も報告されている。厚労省によると、1回目よりも2回目の接種後に多く、若い方、特に男性に多い傾向があり、接種後数日以内に胸痛、動悸、息切れ、むくみなどの症状が出た場合は医療機関を受診するよう呼び掛けている。

 

 上腕の筋肉に打つ「筋肉注射」で、1回当たりの接種量は0.3ml。2回目の接種時期について、厚生労働省は1回目の接種から3週間の間隔で打つよう求めている。十分な免疫ができるのは、2回目の接種から7日以降とされているが、予防効果は十分には明らかになっていない。主に医療機関での個別接種や、市町村ごとの集団接種会場で使用されている。

武田、モデルナ社

・対象年齢:12歳以上 ・発症予防効果:約94%と報告されている ・接種回数:2回。2回目は1回目から約4週間後 ・保管温度:-20度前後で6カ月、2~8度で30日 ・主な副反応:(発現割合50%以上)注射した部分の痛み、疲労、頭痛、筋肉痛(同10~50%)関節痛、悪寒、吐き気・嘔吐、リンパ節症、発熱、接種部位の腫れ、発赤・紅斑(同1~10%)接種後7日目以降の接種部位の痛みなど ※まれに起こる重い副反応は、重いアレルギー反応の「アナフィラキシー」など ※ごくまれに、ワクチン接種後に軽症の心筋炎や心膜炎も報告されている。厚労省によると、1回目よりも2回目の接種後に多く、若い方、特に男性に多い傾向があり、接種後数日以内に胸痛、動悸、息切れ、むくみなどの症状が出た場合は医療機関を受診するよう呼び掛けている。

 

 上腕の筋肉に打つ「筋肉注射」で、1回当たりの接種量は0.5ml。2回目の接種時期は1回目から約4週間後で、ファイザー社より1週間遅い。十分な免疫ができるのは、2回目の接種から14日以降とされているものの、予防効果は十分には明らかになっていない。主に企業での職場接種や大学接種、都道府県主導の集団接種会場で使用されている。

アストラゼネカ社

・対象年齢:原則40歳以上 ・有効性:2回目接種の間隔が8週以上12週以下の場合は約70%、4週以上8週未満の場合は約50%と報告されている ・接種回数:2回。2回目は1回目から4~12週間後。最大の効果を得るには8週以上が望ましい。 ・保管温度:2~8度で7カ月 ・主な副反応:頭痛、間接や筋肉の痛み、倦怠感、疲労、寒気、発熱など。 ※2回目より1回目の接種時の報が発現頻度が高い傾向がある。 ※ごくまれに見られる副反応はアナフィラキシーなど。海外では、ごくまれに血小板減少症を伴う血栓症、毛細血管漏出症候群、ギラン・バレー症候群などの脱髄疾患を発症した例が報告されている。 ※2021年5月21日に薬事承認。

⇒アストラゼネカ社のワクチンを詳しく

 アストラゼネカ社のワクチンは、新型コロナの遺伝子の一部を運び屋役の別のウイルスに組み込んだ「ウイルスベクター」と呼ばれるタイプ。当初は血栓症などの懸念から使用を見送っていたが、海外で多くの接種実績があり、効果も確認されていることから厚労省は公費接種の対象とする方向で調整していた。

 血栓症は、若い世代で比較的多く報告されているため、60歳以上を対象に使用する案を軸に検討していたが、40~50代の重症化リスクを踏まえ修正。原則40歳以上を予防接種法に基づく接種対象とし、自治体のニーズに応じて供給している。40歳未満は、ファイザー社やモデルナ社のワクチン成分にアレルギーがある場合などを除き、接種しないよう求めている。

ジョンソン・エンド・ジョンソン社(薬事承認申請中)

・対象年齢:成人以上 ・接種回数:1回 ※2021年5月24日、厚労省に薬事承認申請

⇒【記事】予診票の書き方、注意点を紹介

希望すれば全員接種できる?

 既往歴などから、ワクチンを接種できない人もいる。重い急性疾患にかかっていたり、ワクチン成分に対する重度の過敏症の既往歴があったりする人は接種できない。

 また▽抗凝固療法を受けている▽血小板減少症、凝固障害がある▽過去に免疫不全の診断を受けた▽近親者に先天性免疫不全症の方がいる▽心臓、腎臓、肝臓、血液疾患や発育障害などの基礎疾患があるーなど、接種に注意が必要な人もいる。

 厚労省は、接種できるかどうか不明な場合、主治医などに相談するよう呼び掛けており、当てはまる場合は接種前の診察時に必ず医師に伝えるよう求めている。

⇒【一覧】福井県内のワクチン接種情報