6月12日、ポルトガル南部のポルティマオ(アルガルベ国際サーキット)で2021年シーズンのWEC世界耐久選手権第2戦『ポルティマオ8時間レース』の2日目の走行セッションがスタート。現地時間9時35分から90分間にわたって行なわれたフリープラクティス2では、ユナイテッド・オートスポーツUSAの22号車オレカ07・ギブソン(フィル・ハンソン/ウェイン・ボイド/ポール・ディ・レスタ)がトップタイムをマークした。
土曜日を迎えたポルティマオは、午前中にFP2、午後にFP3と予選が行なわれる。
9時35分、気温19度/路温25度と、FP1とはうってかわって涼しいコンディションでFP2のセッションはスタート。トヨタGAZOO Racingの7号車GR010ハイブリッドはマイク・コンウェイ、同8号車はブレンドン・ハートレー、グリッケンハウス・レーシングの709号車グリッケンハウス007 LMHはロマン・デュマ、アルピーヌ・エルフ・マットミュートの36号車アルピーヌA480・ギブソンはアンドレ・ネグラオが、それぞれ最初にステアリングを握ってコースへと入って行った。
また、LMGTEアマクラスではケッセル・レーシング57号車フェラーリ488 GTE Evoで木村武史、Dステーション・レーシングの777号車アストンマーティン・バンテージAMRで藤井誠暢も、スタートから走行を担当した。
トヨタの7号車コンウェイは、早々に1分33秒084と、前日のFP1でLMP2クラスのJOTA38号車オレカがマークしたトップタイムを更新。しかし、直後にLMP2のインターユーロポル・コンペティション34号車オレカを駆るアレックス・ブランドルが、コンウェイのタイムを1秒以上更新する1分32秒051をマーク。前日に引き続き、LMP2クラスの存在感をアピールすることとなった。
トヨタは8号車のハートレーが負けじと32秒台に入れ、開始15分過ぎにはアルピーヌA480もトヨタ2台を上回るタイムをマークするが、LMP2勢が続々とタイムアップを果たし、その一部がハイパーカークラスの前に躍進。開始20分時点で、LMP2のユナイテッド・オートスポーツ22号車のディ・レスタが1分31秒984というタイムで全体トップに立った。
その後もLMP2勢が続々とタイムを更新する展開となり、セッション開始から30分の時点でトップ4がLMP2マシン、そこにアルピーヌ36号車が続く展開で、この時点でトヨタの2台は総合7番手と8番手、グリッケンハウスは12番手という状況となる。
セッション中盤には各車がロングランに入ったか順位が次第に落ち着き始め、36号車アルピーヌが4番手に浮上したあと、グリッケンハウスのストップによりこのセッション1度目のFCYが導入。
終盤は残り10分を切って2度目のFCYが導入され、残り約4分でグリーンフラッグに。ここでトヨタ8号車のブエミがわずかにタイムを更新して順位をひとつ上げるが、チェッカーが提示されるなかドラゴンスピードUSA21号車オレカのベン・ハンリーがブエミを上回る6番手に飛び込んだ。
この結果、ユナイテッドの22号車がセッショントップ、続いてチームWRTの31号車オレカ、インターユーロポル34号車と、LMP2がトップ3を独占してFP2が終了している。トヨタは7番手と9番手、グリッケンハウスは13番手となっている。
LMGTEプロクラスのトップはAFコルセの52号車フェラーリ488 GTE Evo、LMGTEアマクラスではチーム・プロジェクト1の56号車ポルシェ911 RSR-19がクラス首位に立っている。
予選前最後のセッションとなる60分間のフリープラクティス3は、現地時間14時(日本時間22時)に開始される。
■2021WEC第2戦ポルティマオ フリープラクティス2回目 暫定結果
Pos. No. Class Team Car Driver Tyre Time
1
22
LMP2
ユナイテッド・オートスポーツUSA
オレカ07・ギブソン
P.ハンソン
W.ボイド
P.ディ・レスタ
GY
1’31.984
2
31
LMP2
チームWRT
オレカ07・ギブソン
R.フラインス
F.ハプスブルク
C.ミレッシ
GY
1’32.004
3
34
LMP2
インターユーロポル・コンペティション
オレカ07・ギブソン
J.スミエコウスキー
L.デレトラズ
A.ブランドル
GY
1’32.051
4
36
HYPERCAR
アルピーヌ・エルフ・マットミュート
アルピーヌA480・ギブソン
A.ネグラオ
N.ラピエール
M.バキシビエール
MI
1’32.074
5
28
LMP2
JOTA
オレカ07・ギブソン
S.ゲラエル
S.バンドーン
T.ブロンクビスト
GY
1’32.175
6
21
LMP2 ProAm
ドラゴンスピードUSA
オレカ07・ギブソン
H.ヘドマン
J-P.モントーヤ
B.ハンリー
GY
1’32.598
7
8
HYPERCAR
トヨタ・ガズー・レーシング
トヨタGR010ハイブリッド
S.ブエミ
中嶋一貴
B.ハートレー
MI
1’32.669
8
38
LMP2
JOTA
オレカ07・ギブソン
R.ゴンザレス
A.F.ダ・コスタ
A.デビッドソン
GY
1’32.677
9
7
HYPERCAR
トヨタ・ガズー・レーシング
トヨタGR010ハイブリッド
M.コンウェイ
小林可夢偉
J-M.ロペス
MI
1’32.721
10
20
LMP2 ProAm
ハイクラス・レーシング
オレカ07・ギブソン
J.マグヌッセン
A.フィヨルドバッハ
D.アンデルセン
GY
1’32.772
11
29
LMP2 ProAm
レーシング・チーム・ネーデルランド
オレカ07・ギブソン
F.バン・イアード
G.バン・デル・ガルデ
J.バン・ウィタート
GY
1’33.187
12
70
LMP2 ProAm
リアルチーム・レーシング
オレカ07・ギブソン
E.ガルシア
M.ベッシェ
N.ナト
GY
1’33.325
13
709
HYPERCAR
グリッケンハウス・レーシング
グリッケンハウス007 LMH
R.ブリスコー
R.デュマ
R.ウエストブルック
MI
1’33.875
14
1
LMP2
リシャール・ミル・レーシング・チーム
オレカ07・ギブソン
T.カルデロン
S.フローシュ
B.フィッセール
GY
1’34.338
15
44
LMP2 ProAm
ARCブラティスラバ
リジェJS P217・ギブソン
M.コノプカ
O.ウェッブ
T.ジャクソン
GY
1’34.799
16
52
LMGTE Pro
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
D.セラ
M.モリーナ
MI
1’38.901
17
92
LMGTE Pro
ポルシェGTチーム
ポルシェ911 RSR-19
K.エストーレ
N.ジャニ
M.クリステンセン
MI
1’39.030
18
56
LMGTE Am
チーム・プロジェクト1
ポルシェ911 RSR-19
E.ペルフェッティ
M.カイローリ
R.ペーラ
MI
1’39.266
19
91
LMGTE Pro
ポルシェGTチーム
ポルシェ911 RSR-19
G.ブルーニ
R.リエツ
F.マコウィッキ
MI
1’39.328
20
47
LMGTE Am
チェティラー・レーシング
フェラーリ488 GTE Evo
R.ラコルテ
G.セルナジョット
A.フォコ
MI
1’39.419
21
86
LMGTE Am
GRレーシング
ポルシェ911 RSR-19
M.ウェインライト
B.バーカー
T.ギャンブル
MI
1’39.501
22
51
LMGTE Pro
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
A.ピエール・グイディ
J.カラド
MI
1’39.515
23
77
LMGTE Am
デンプシー・プロトン・レーシング
ポルシェ911 RSR-19
C.リード
J.エバンス
M.キャンベル
MI
1’39.622
24
85
LMGTE Am
アイアン・リンクス
フェラーリ488 GTE Evo
R.フレイ
M.ガッティング
M.ゴスナー
MI
1’39.748
25
60
LMGTE Am
アイアン・リンクス
フェラーリ488 GTE Evo
C.スキアヴォーニ
A.ピッチーニ
M.クレッソーニ
MI
1’39.998
26
33
LMGTE Am
TFスポーツ
アストンマーティン・
バンテージAMR
B.キーティング
D.ペレイラ
F.フラガ
MI
1’40.041
27
83
LMGTE Am
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
F.ペロード
N.ニールセン
A.ロベラ
MI
1’40.102
28
54
LMGTE Am
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
T.フロー
F.カステラッチ
G.フィジケラ
MI
1’40.123
29
88
LMGTE Am
デンプシー・プロトン・レーシング
ポルシェ911 RSR-19
D.バスティアン
M.ゼーフリート
J.アンドラウアー
MI
1’40.182
30
57
LMGTE Am
ケッセル・レーシング
フェラーリ488 GTE Evo
木村武史
M.イェンセン
S.アンドリュース
MI
1’40.229
31
777
LMGTE Am
Dステーション・レーシング
アストンマーティン・
バンテージAMR
星野敏
藤井誠暢
A.ワトソン
MI
1’40.398
32
98
LMGTE Am
アストンマーティン・レーシング
アストンマーティン・
バンテージAMR
P.ダラ・ラナ
A.ファーフス
M.ゴメス
MI
1’40.534
※リザルトは編集部集計