ポルトガル南部のポルティマオ(アルガルベ国際サーキット)で開催されている2021年シーズンのWEC世界耐久選手権第2戦『ポルティマオ8時間レース』は、現地時間6月12日(土)14時から予選前最後の走行機会となる60分間のフリープラクティス3が行なわれ、FP2に続いてLMP2クラスのユナイテッド・オートスポーツUSAの22号車オレカ07・ギブソン(フィル・ハンソン/ウェイン・ボイド/ポール・ディ・レスタ)がトップタイムをマークした。
14時、気温22度/路温39度というコンディションでセッションはスタート。最高峰ハイパーカークラスでは、トヨタGAZOO Racingの7号車GR010ハイブリッドは小林可夢偉、同8号車はブレンドン・ハートレー、グリッケンハウス・レーシングの709号車グリッケンハウス007 LMHはライアン・ブリスコー、アルピーヌ・エルフ・マットミュートの36号車アルピーヌA480・ギブソンはマシュー・バキシビエールがステアリングを握り、セッションが始まった。
セッション開始直後からアタック合戦の様相となるなか、トヨタ8号車のハートレーは31秒台目前となる1分32秒064をマーク。しかしすぐさまLMP2のインターユーロポル・コンペティション34号車オレカ07・ギブソンのアレックス・ブランドル、さらにはアルピーヌ36号車のバキシビエールがとも31秒台に入れ、トヨタを上回った。また、レーシングチーム・ネーデルランド29号車オレカのヨブ・バン・ウィタートはハートレーに1000分の1秒差にまで迫る。
開始10分の時点でアルピーヌがトップ。トヨタは8号車が3番手、7号車が7番手、グリッケンハウスは10番手で、総合上位はハイパーカーとLMP2の両クラスが入り乱れる形となっていった。
さらに開始15分、FP1でトップタイムをマークしていたJOTA38号車オレカのアントニオ・フェリックス・ダ・コスタが1分31秒765を叩き出し、タイムシート最上段へジャンプアップ。すると直後にはFP2で最速だったユナイテッド22号車のディ・レスタがダ・コスタのタイムをさらに縮める1分31秒628をマークするなど、FP2までと同じく徐々にLMP2勢がポテンシャルを発揮し始める展開となっていった。
その後、タイム更新はしばらく落ち着くが、後半に入ってトヨタ7号車のホセ・マリア・ロペスがタイムアップ。1分32秒459で9番手に浮上する。続いて残り15分を切ったところで3番手に位置していたアルピーヌ36号車のニコラ・ラピエールが1分31秒652までタイムを縮め2番手へ。
残り4分を切り、トヨタ7号車のマイク・コンウェイがタイムを縮め8番手へとひとつ順位をアップ。しかし残り2分、グリッケンハウスのリチャード・ウェストブルックが1分31秒961というタイムをマークし、トヨタの2台をも飛び越える総合4番手へとジャンプアップを果たす。
その直後、トヨタ8号車のブエミが1分31秒974とタイムを更新し、グリッケンハウスの背後、5番手につけてセッションを終えている。
結局セッショントップはFP2と同じくユナイテッド22号車で、2番手にアルピーヌ36号車、3番手にJOTA38号車、4番手にグリッケンハウス709号車、5番手にトヨタ8号車と続いている。
LMGTEプロクラスはポルシェGTチームの92号車ポルシェ911 RSR-19が、LMGTEアマクラスはチーム・プロジェクト1の56号車ポルシェ911 RSR-19がそれぞれクラストップタイムをマークしている。
決勝のスターティンググリッドを決する予選は、現地時間18時(日本時間26時)から行なわれる。
■2021WEC第2戦ポルティマオ フリープラクティス3回目 暫定結果
Pos. No. Class Team Car Driver Tyre Time
1
22
LMP2
ユナイテッド・オートスポーツUSA
オレカ07・ギブソン
P.ハンソン
W.ボイド
P.ディ・レスタ
GY
1’31.628
2
36
HYPERCAR
アルピーヌ・エルフ・マットミュート
アルピーヌA480・ギブソン
A.ネグラオ
N.ラピエール
M.バキシビエール
MI
1’31.652
3
38
LMP2
JOTA
オレカ07・ギブソン
R.ゴンザレス
A.F.ダ・コスタ
A.デビッドソン
GY
1’31.765
4
709
HYPERCAR
グリッケンハウス・レーシング
グリッケンハウス007 LMH
R.ブリスコー
R.デュマ
R.ウエストブルック
MI
1’31.916
5
8
HYPERCAR
トヨタ・ガズー・レーシング
トヨタGR010ハイブリッド
S.ブエミ
中嶋一貴
B.ハートレー
MI
1’31.974
6
34
LMP2
インターユーロポル・コンペティション
オレカ07・ギブソン
J.スミエコウスキー
L.デレトラズ
A.ブランドル
GY
1’31.998
7
29
LMP2 ProAm
レーシング・チーム・ネーデルランド
オレカ07・ギブソン
F.バン・イアード
G.バン・デル・ガルデ
J.バン・ウィタート
GY
1’32.065
8
31
LMP2
チームWRT
オレカ07・ギブソン
R.フラインス
F.ハプスブルク
C.ミレッシ
GY
1’32.195
9
7
HYPERCAR
トヨタ・ガズー・レーシング
トヨタGR010ハイブリッド
M.コンウェイ
小林可夢偉
J-M.ロペス
MI
1’32.310
10
21
LMP2 ProAm
ドラゴンスピードUSA
オレカ07・ギブソン
H.ヘドマン
J-P.モントーヤ
B.ハンリー
GY
1’32.378
11
28
LMP2
JOTA
オレカ07・ギブソン
S.ゲラエル
S.バンドーン
T.ブロンクビスト
GY
1’32.511
12
70
LMP2 ProAm
リアルチーム・レーシング
オレカ07・ギブソン
E.ガルシア
M.ベッシェ
N.ナト
GY
1’32.626
13
20
LMP2 ProAm
ハイクラス・レーシング
オレカ07・ギブソン
J.マグヌッセン
A.フィヨルドバッハ
D.アンデルセン
GY
1’32.827
14
1
LMP2
リシャール・ミル・レーシング・チーム
オレカ07・ギブソン
T.カルデロン
S.フローシュ
B.フィッセール
GY
1’33.356
15
44
LMP2 ProAm
ARCブラティスラバ
リジェJS P217・ギブソン
M.コノプカ
O.ウェッブ
T.ジャクソン
GY
1’33.842
16
92
LMGTE Pro
ポルシェGTチーム
ポルシェ911 RSR-19
K.エストーレ
N.ジャニ
M.クリステンセン
MI
1’38.082
17
91
LMGTE Pro
ポルシェGTチーム
ポルシェ911 RSR-19
G.ブルーニ
R.リエツ
F.マコウィッキ
MI
1’38.850
18
52
LMGTE Pro
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
D.セラ
M.モリーナ
MI
1’38.953
19
56
LMGTE Am
チーム・プロジェクト1
ポルシェ911 RSR-19
E.ペルフェッティ
M.カイローリ
R.ペーラ
MI
1’39.186
20
51
LMGTE Pro
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
A.ピエール・グイディ
J.カラド
MI
1’39.199
21
77
LMGTE Am
デンプシー・プロトン・レーシング
ポルシェ911 RSR-19
C.リード
J.エバンス
M.キャンベル
MI
1’39.577
22
54
LMGTE Am
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
T.フロー
F.カステラッチ
G.フィジケラ
MI
1’39.583
23
86
LMGTE Am
GRレーシング
ポルシェ911 RSR-19
M.ウェインライト
B.バーカー
T.ギャンブル
MI
1’39.625
24
47
LMGTE Am
チェティラー・レーシング
フェラーリ488 GTE Evo
R.ラコルテ
G.セルナジョット
A.フォコ
MI
1’39.709
25
83
LMGTE Am
AFコルセ
フェラーリ488 GTE Evo
F.ペロード
N.ニールセン
A.ロベラ
MI
1’39.721
26
85
LMGTE Am
アイアン・リンクス
フェラーリ488 GTE Evo
R.フレイ
M.ガッティング
M.ゴスナー
MI
1’39.889
27
60
LMGTE Am
アイアン・リンクス
フェラーリ488 GTE Evo
C.スキアヴォーニ
A.ピッチーニ
M.クレッソーニ
MI
1’39.984
28
88
LMGTE Am
デンプシー・プロトン・レーシング
ポルシェ911 RSR-19
D.バスティアン
M.ゼーフリート
J.アンドラウアー
MI
1’40.087
29
777
LMGTE Am
Dステーション・レーシング
アストンマーティン・
バンテージAMR
星野敏
藤井誠暢
A.ワトソン
MI
1’40.236
30
57
LMGTE Am
ケッセル・レーシング
フェラーリ488 GTE Evo
木村武史
M.イェンセン
S.アンドリュース
MI
1’40.402
31
33
LMGTE Am
TFスポーツ
アストンマーティン・
バンテージAMR
B.キーティング
D.ペレイラ
F.フラガ
MI
1’40.479
32
98
LMGTE Am
アストンマーティン・レーシング
アストンマーティン・
バンテージAMR
P.ダラ・ラナ
A.ファーフス
M.ゴメス
MI
1’40.595
※リザルトは編集部集計