板倉区でイチジク栽培見学 技術や意欲、経営学ぶ 県農業大学校園芸経営科

 県農業大学校(新潟市西蒲区)園芸経営科の2年生4人が11日、板倉区宮島のイチジク農家、畔上克己さん(74)を訪れ、ほ場を見学した。

 県内におけるイチジクの主産地は新潟市や五泉市。上越市は多雪で栽培に不向きとされるが、畔上さんは20年前から栽培し、レストランや直売所に出荷している。同校の原道雄准教授は「技術や意欲、経営方針を学んでほしい」と話す。

 畔上さんは、イチジクを木に付けたまま完熟させ出荷する。「理由はおいしいから。県内他産地のイチジクに負けない」と自負する。学生は仕立ての方法や防虫対策について質問し、意見を聞いた。イチジク栽培の苦労を問われると、畔上さんは「栽培を始めた頃、周囲の人は『いずれやめるだろう』と言っていた。勉強するには他人のほ場を見るのが一番。見て回り、生かせるものはないかと考えた」と話した。

学生の質問を受ける畔上さん

 見学した学生の一人、塚野円さん(19)は「ほ場はすごいの一言。収量や収入の面で魅力的。自分でもイチジクをやってみたい」と話していた。

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