梅雨時期に聴きたい「てるてる坊主」の謎

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遠足や運動会の前日に、晴天を祈って軒下にぶら下げる、てるてる坊主。その風習はいつ、どこで始まったのだろうか?また、名前の由来は何なのか?「聴けばいまが見えてくる」がコンセプトのRKBラジオ朝の情報ワイド番組『櫻井浩二インサイト』では、「てるてる坊主研究所」主任を名乗る、高橋健一さんに話を聞いた。

Q.てるてる坊主研究所とは?

A.空想上のもので、ウェブサイトで発信する際のハンドルネームとして使っている。研究内容をnoteとYouTubeで公開している。

Q.てるてる坊主に興味を持ったきっかけは?

A.大学時代に友人が「雨乞い研究」をしていたことに影響を受け、卒業論文でその逆の「晴れ乞い」のシンボルである「てるてる坊主」をテーマにした。社会人になってから外回りの営業の仕事をしていると、保育園や伺った家でてるてる坊主に出くわすことが増えて、また研究してみようと思った。

Q.てるてる坊主の名前の由来は?

A.江戸時代、北海道では「てろてろ坊主」と呼ばれていた。坊主とは、昔お坊さんや山伏に頼んで晴天祈願してきたため、その名残であるという説がある。

Q.てるてる坊主のほかの呼び名は?

A.北九州・小倉では「日和坊主(ひよりぼうず)」と呼ばれていた。昭和30年に発行された方言の本には、杓子に目・鼻・口を半分ずつ書いて吊るす風習があったと書かれていた。

Q.晴れ乞いではなく、雨乞いのための作っていた地方もあった?

A.鹿児島・種子島では、昭和45年の調査報告によると、晴れ乞いではなく雨乞いのために梅の木につるすという説も。「梅雨」だから梅の木なのだろうか。

最後に高橋さんに、てるてる坊主への愛を語ってもらった。

「新型コロナの影響でイベントや学校行事がないため、てるてる坊主を作る機会も目にする機会も減っている。またてるてる坊主が作れるような穏やかな日々になりますように。てるてる坊主の風習が100年、200年、300年と続いていきますように…」

高橋さんのてるてる坊主への愛はとても温かく、忙しい毎日を送る私たちが忘れかけている「やさしさ」を思い出させてくれたような気がした。高橋さんのnote「てるてる坊主研究所」には、「300年後のてるてる坊主研究のために」と書かれており、論文のように細かく、時には説明を深めることができる動画も配信されている。

櫻井浩二インサイト

放送局:RKBラジオ

放送日時:毎週月曜~木曜 6時30分~9時00分

出演者:櫻井浩二、田中みずき

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