連続無失点記録の西武・平良に出身地・石垣島は「令和のカンムリワシになれ!」の願い

開幕から32試合連続無失点の日本新記録を達成した平良

海馬よ、カンムリワシになれ――。西武・平良海馬投手(21)が13日の中日戦(メットライフ)でプロ野球記録となる開幕から32試合連続無失点記録を樹立した。

4―3とリードした9回に登板し、1安打無失点。お立ち台では「日本記録になってうれしいです。1点取られたら同点なので絶対それはないように0点でと…。それは意識しました」と話すと、この先にある「34試合連続」のリーグ記録「38試合連続」のプロ野球記録更新にも「そっちも超えられるように頑張ります」と語った。

この活躍は当然、出身地である沖縄・八重山諸島の中心地・石垣島でも連日伝えられている。

石垣島市役所企画部スポーツ課の担当者によると「彼の活躍は地元紙の方で毎日特集されています。地元の少年野球出身でもありますし、島の子供たちへの影響も大きい。石垣からは(ソフトバンクの)嘉弥真、(ロッテの)大嶺兄弟らがプロに進んでいますが、今の知名度でいえば断然、平良選手の影響力が大きい。石垣出身の英雄といえばもちろん(筆頭は)具志堅さんですが、ゆくゆくはそういう存在にもなってもらいたい」と平良が目指すべき〝八重山ドリーム〟の終着点を示した。

「具志堅さん」とは、1980年にWBC世界ジュニアフライ級王座を度防衛した、日本ボクシング界のレジェンド・具志堅用高氏(65)のことである。

現役引退後はボクシング解説のかたわら、天然ボケのキャラクターを生かしてバラエティー番組に多数出演。いまや面白タレントの印象が強いが、出身地・石垣島では八重山の各離島へ向かうフェリー・ターミナルに銅像が立つほどの「英雄」で平良もその具志堅伝説を両親、祖父母から伝え聞きながら育ってきた。

そして、今度は平良が「令和のカンムリワシ(具志堅氏の愛称)」になってほしいという、島民の希望の星となっているわけだ。

八重山の中心地・石垣島に新たな伝説の1ページが加わろうとしている。

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