【新型コロナ】マスクを清潔に保てるケース 板金加工技術生かし製品化

野口製作所が製品化したマスクケース(綾瀬市提供)

 綾瀬市内の中小企業でつくる「あやせものづくり研究会」に参加する野口製作所(同市深谷南5丁目)が6月から、コロナ禍で欠かせないマスクの保管に役立つ新商品の販売を開始した。一般向けの製品化は今回が初めてで、強みの精密板金加工技術を生かした。

 新商品は「マスクケース」と「マスククリップ」。ケースは新型コロナウイルスの感染予防で不可欠なマスクを保管する卓上箱。クリップは食事の際に外したマスクを挟んで置く際に使用する。いずれも素材の銅や真ちゅうが持つ抗菌・抗ウイルス性に着目し、マスクを清潔に保てるのが特徴という。

 同社の高い精密板金加工技術を生かし、Ori(折り)シリーズと銘打って5種類を製品化。ケースは隙間なくぴったりと曲げ合わせ、美しい形状に仕上げた。

 野口裕社長(52)は「一般向けの製品化は今回が初めて。研究会のメンバーとアイデアを出しながら新商品を開発した。コロナ禍で身近になったマスクの置き場に使ってほしい」と話している。

 ケースは3種類で、価格は1万1千円~1万7600円(税込み)。クリップは2種類で7150円~8250円(同)。インターネットのオンラインショップで8日から販売を始めた。

 ものづくり研究会は、中小企業が集積する同市の魅力を、新製品のブランド化などでPRすることを目的に2018年度に活動をスタートした。現在市内の4社が参加している。

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