米国の経済専門家が五輪費用4兆円近くまで膨張と指摘 日本は身動きが取れない状況

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東京五輪の会場となる国立競技場

米国の経済専門家が、東京五輪を巡る費用が4兆円近くまで膨張すると指摘した。

米放送局「CBS」は、マサチューセッツ州スミス大学のエコノミストでスポーツビジネス分析を専門とするアンドリュー・ジンバリスト氏による東京五輪の分析を紹介。「日本は大会のために300億ドル(約3兆3000億円)~350億ドル(約3兆8500億円)を費やすことになる」と膨張し続ける開催費用の最終的な見込みがとんでもない巨額に達すると最新の分析を示した。

同氏は「中止の場合はいくらかの保険があり、50億ドル(約5500億円)を見ている」と保険会社が見積もっているが、莫大な費用をカバーできるのは限定的と指摘。中止の場合は巨額の費用が無駄になるため日本は身動きが取れない状況に陥っているとした。

また中止の場合、国際オリンピック委員会(IOC)は日本側へ法的に賠償を求める権利があるものの、実際にはできないと予測。「日本人を訴えるのか? 彼らはできる限りのことをした。たしかにIOCは法的権利を持っているが、それを実行するかどうかは別問題だ」と新型コロナ禍での中止となれば、IOCが賠償を求めることはないと指摘した。

今回の東京五輪を巡る莫大な費用の問題は、今後の五輪開催に大きな影を落とすことになる。

スポーツ法の専門家でオーストラリア・メルボルン大学のジャック・アンダーソン教授は「東京五輪の問題を抱えた物語が、将来に大会を主催するうえで莫大なロジスティック、財政、および法的負担を重くするため、永続的に影響を与えることは疑いの余地がない」と断言。さらに東京五輪を巡りIOCの〝暗部〟も次々と明るみになっており「ローザンヌを拠点とするIOCの運命に影響を与えるだけでなく、スポーツの世界全体に幅広い影響を与える可能性がある」。今後IOCの存在意義が問われ、スポーツ界の再編などにも及ぶと予測した。

多くの国民の生命を危険にさらす東京五輪。膨張し続ける天文学的数字の開催費用を負担するのも税金を払う国民だ。