【新日本】ヤングライオン・辻陽太が棚橋との師弟マッチで惜敗 棚橋は再戦を約束

辻(手前)にスリングブレイドを決める棚橋

新日本プロレス14日の後楽園ホール大会で、ヤングライオンの辻陽太(27)が棚橋弘至(44)との初の師弟対決で敗北を喫した。

この日から開幕した今シリーズでは、辻と上村優也(26)がそれぞれ23日までの後楽園5大会で先輩レスラーと5番勝負に臨む。その初戦として辻の前に立ちはだかったのが、付け人を3年間務める棚橋だ。大学生時代の2014年に東京・自由が丘の駅で写真を撮ってもらった棚橋に「君、いい体してるね。プロレスラーにならないの」と声をかけられたことが、のちに辻をレスラーの道に導いたというエピソードもある。

低空ドロップキック、テキサスクローバーホールドといった師匠の足攻めに対し、辻は持てるすべてを出して反撃に転じた。ゴリースペシャル、ジャイアントスイング、アメフト仕込みのスピアーと得意技を連発し逆エビ固めで締め上げる。さらにアバランシュホールドからダイビングボディプレスを発射した。

ところがこれをかわされてしまうと、スリングブレイドを浴びて形勢逆転を許す。最後は再度のテキサスクローバーホールドで無念のギブアップ負けを喫した。

初シングルマッチで高い壁に跳ね返された辻だが、落ち込んでいる時間はない。試合後は「俺が今このリングに立っているのは、紛れもなく棚橋さんのおかげ。棚橋さんがいなければ、今の俺はないだろう。感謝なんか言葉じゃ言い表せないぞ。だからこそ、棚橋さん、あなたを越えたときに、俺は本物のプロレスラーになるんだ」と師匠越えを誓った。一方の棚橋も「もう1回だ、辻。お前がスター選手になるまで、新日本プロレスのトップレスラーになるまで、俺が残っといてやるよ」と将来的な再戦を約束していた。

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