クサフグの産卵観察 宮大教授と延岡市児童ら

 延岡市鯛名町の海岸で9日、同市・名水小の児童ら約50人がクサフグの産卵を観察した=写真。波打ち際で繰り広げられる命のドラマを目の当たりにし、豊かな海の大切さを再確認した。
 同市と宮崎大農学部が約20年前から続ける。同学部の内田勝久教授(53)が近くの公民館で市民向けに講義を行い、観察場所で児童と合流。30分ほど静かに待つと、数百匹が岸辺に乗り上げ、雌の産卵に合わせて雄が精子を放出。海水を激しく跳ね上げる姿に参加者は歓声を上げた。
 名水小6年の三嶋奏汰君(11)は「目の前で産卵を見たのは初めて。毎年見られるよう、きれいな海を守りたい」。内田教授は「生物と環境の関係を学べる貴重な機会。今後も続けたい」話していた。

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