日本協会・田嶋会長 代表戦の低視聴率に言及「若い世代がテレビを見なくなった」

オンラインで取材に応じた田嶋会長

日本サッカー協会の田嶋幸三会長(63)が、5、6月に行われた〝日本代表9連戦〟の低視聴率とカタールW杯アジア最終予選の放映権について言及した。

5月末から6月にかけてA代表が5試合、U―24日本代表が対外試合を2試合(他にA代表戦)、なでしこジャパンが2試合と9試合が短期間で開催された。大きな注目を集めるかと思われたが、視聴率は軒並み1ケタ台で低迷。代表人気低下への懸念が改めて浮き彫りになった。

16日にオンラインで取材に応じた田嶋会長は「視聴率については数字として出ている。残念ながら我々の期待のところにはいかなかった」と視聴率の不振を認めたうえで原因を分析。「いろんな要因がある。たくさん試合があったこと、いろんな選手を使うということ。ただこれは今スポーツ界全体に起こっている視聴率の低下の流れはあると感じている。若い世代がテレビを見なくなったとか、そういうことも言えるかもしれない」と指摘した。

そのうえで「最終予選は違う戦いになるので、ぜひわくわくした試合を見てもらえれば」と9月から始まる予定で激戦が予想される最終予選に向けて視聴率の上昇に期待を寄せた。

ただ、その最終予選はこれまで中継してきたテレビ朝日が放映権の契約を満了し中継局は未定。放映権を持つアジアサッカー連盟(AFC)が中国系企業と2000億円を超える契約を結び放映権料が高騰しているため、日本の地上波で最終予選が放送されない可能性も出てきている。

「今後の最終予選のテレビのことは7月1日に抽選があり、それに合わせて放映権の販売も始まる。放映権の販売に関しては私たちは関われない。今AFCが全部管理して売っている」と説明したうえで田嶋会長は「そういう意味では、できれば地上波で全部生中継でやってほしいと思っている」と地上波での放送を熱望した。

ドル箱だったはずのサッカー日本代表戦が危機を迎えている。

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