アメリカ副大統領・カマラ・ハリス、自伝『私たちの真実』発売!

「この本は、 人々に行動を促すきっかけとして、 そして闘いは真実を語ることに始まり、 真実を語ることに終わらなければならないという私の信念から生まれたものだ」(本書「はじめに」より)

女性初、 黒人初、 アジア系初のアメリカ副大統領、 初の自伝を刊行。 「女性初、 黒人初、 アジア系初のアメリカ副大統領」というと、 我々とは別次元の存在――スーパーウーマンのように思えるかもしれない。 ところが本書を読むと、 そのイメージは覆されるだろう。 例えば、 ロースクールを出た彼女は検察官を目指すが、 最初の司法試験に失敗する。「同じ時期に入局した人たちはほとんど合格し、 これから司法修習を受ける。 私は違う。 誰かのオフィスを通りかかったとき、 『彼女はすごく賢いじゃないか。 なぜ落ちたんだ?』と話す声が聞こえてきたことがある。 みじめで、 きまりが悪かった」 その後、 地方検事に立候補したときは、 日本の政治家と同じような“ドブ板選挙”を繰り広げる。 スーパーマーケットの入り口近くに、 スタンディングデスク代わりにアイロン台を設置。 その上に選挙チラシを置き、 「カマラ・ハリス 正義のための発言者」と書かれたのぼりを立て、 買い物客に「こんにちは! カマラ・ハリスと申します。 地方検事に立候補しています。 ご支援よろしくお願いします」と呼びかけた。 これをたった一人でやったのだ。 さらに、 カリフォルニア州司法長官選挙では、 投票日の夜に一度敗北を言い渡される。 大接戦の開票の最中だったが、 対立候補が勝利宣言を出したためだ(1カ月後に票が確定し、 僅差の逆転勝利)。 「女性でマイノリティ」のレッテルを貼られ、 順風満帆にはほど遠い人生を歩んできたカマラだが、 徹底的に弱者に寄り添う。例えば州司法長官時代、 サブプライム住宅ローン問題により多くの人々が自宅を差し押さえられたときには、 当初銀行から申し出のあった20億~40億ドルの和解補償金を蹴飛ばし、 粘り強い交渉を行った末に200億ドルを得ることに成功。 全く新しいタイプのリーダーは、 危機の時代をどのように舵取りしていくのだろうか。本書には彼女のどんな思いが込められているのだろうか。 「この本は、 人々に行動を促すきっかけとして、 そして闘いは真実を語ることに始まり、 真実を語ることに終わらなければならないという私の信念から生まれたものだ。 こうした状況にあるとき、 互いの信頼関係ほど重要な対抗策はない。 あなたは人を信頼し、 人に信頼されなければならない。 信頼関係を築くのに最も大切なのは、 真実を話すことである。 大事なのは何を言うかだ。 言葉に込めた思いだ。 そして、 それによってほかの人々に何が伝わるかだ。 最も困難な問題は、 それについて率直に話さないかぎり、 そしてまた、 難しい対話をいとわずに事実が明らかにすることを進んで受け入れないかぎり、 解決できない」 老いも若きも、 男性も女性も、 すべての人を勇気づけ、 生きる指針となる一冊。

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